余ったフライドチキンの骨は鶏白湯ラーメンにしてホワイトクリスマスだ
ライターのちみをです。クリスマスが前倒しになりました。
何故なら、うっかり12月25日に健康診断を入れてしまったため前日24日の夜は飯が食えない、そして25日はバリウムを飲むので酒が飲めないからです。
だってこの日しか空いてなかったんだもん。
というわけで今年はクリスマスを前倒し、前の週の金曜夜にフライドチキンを大量購入してやりました。
大量のフライドチキンvs俺
▼到着
▼フライドチキン×10!
▼10個ともなると付いてくる紙も大量
▼今夜はパーティだ!!!!!!!!
文字通りの山盛り。壮絶「揚げ物vsオッサン胃」が開幕。メリークリスマス。
▼この部位は持ちやすくて好き
▼この部位は可食部が多くて好き
▼4個撃退、まだまだいけるぜ
食って食って食いまくれ、ビールで一気に流し込め、ゲップで一人でセイハロー、ON&ON、トゥダベケダン。
▼この辺の「カリっとじわっとした部分」が好き
▼てな具合にね
7個いきました、骨の量がすごいですね。
ひと晩で7個は俺の胃袋未体験ゾーン第1位、案の定、このあと爆睡してしまいました。
▼Day2
昨日は意識を失うようにエアコンつけっぱなしで寝てしまったため、乾燥しすぎて鼻血出ている。今日も朝からチキンチキン。チキンはうまいが胃は重い! 負けない!
▼ヤゲンの部分が出てくると「当たり」って感じしませんか
▼そんなわけで合計9個を完食
いやぁうまかった……マジうまかったッス……染みた痺れた泣けた惚れた。
こんなに胃が重いのは20代前半のころ、札幌の名店ジャンヌでカツ丼の激盛り(約2kg)を2時間かけ完食したとき以来。
胃が痛いのをとおりこして、なんか頭痛い。クリスマスは誰の頭上にも降り注ぐ。
前置きが長くなりましたがこの大量にゲットしたフライドチキンの骨の部分、これこそが本稿の目的とするブツとなります。
食べ終わったフライドチキンの骨を食材に
食べ終わったあとのフライドチキンの骨って、何を隠そうれっきとした鶏ガラなんですよね。
だから、煮込めばスープになるんですよ。
というわけで、煮込みます。
(※煮込むとはいえ、衛生面的には基本は自分用に一人で食べることを推奨します)
①食べ終わったフライドチキンの骨を煮込む
食べ終わったフライドチキンの骨×9を水1リットル、香味野菜と煮込みます。
▼香味野菜、今回はニンニク2片とショウガをこれくらい入れてます
本日はこれしかウチにありませんでしたが、ネギの青い所やその他野菜くずなどあればさらに良いでしょう。香味野菜なしで作るとくさみが残ると思います。
▼煮込み時間は、圧力鍋なら20分くらい
圧力鍋で煮込みます。通常の鍋で煮込むなら1時間くらいでしょうか。
一度火が通っているものなので、灰汁取りが不要なのがいいですね。
その間に具材を準備しましょう。
②具材を準備
▼フライドチキンの肉を切っておく
フライドチキンの肉をチャーシューがわりとして使います。
フライドチキン9個を全部食べたわけではなく、このために肉部分を少し残しておいたんですよ。
▼メンマ、なるともあると雰囲気が出ます
▼ゆで卵も作っておきます
卵は7~8分ほどゆでて、半熟に仕上げます。
スープのパワーがどぎついので半熟じゃないと対抗できません。
▼具材は準備完了です
さて次はスープを仕上げていきましょう。
③カエシを作る
残骸のスープと合わせる塩味、いわゆる「カエシ」を作ります。
▼小鍋で醤油大3、みりん大2を煮ます
▼1分くらい煮立たせてアルコールを飛ばしたら完成
粉末のラーメンスープなどが余っていればそれでもOKですが、こんな感じで意外と簡単なので自作しちゃいましょう。
④煮込んだフライドチキンの骨をシバく
煮込んで柔らかくなってきたフライドチキンの骨をシバいてやります。
▼30分圧力をかけた骨
骨はまだ原型をとどめてますが、脂も浮いてラーメンスープっぽさが出てきました。
▼まだ大きな骨はマッシャー等で砕いておきましょう
▼骨とスープをミキサーに入れ
▼ごりっごりに砕きます
「バキッ……ガガゴリ、ガガガガガ」とスプラッタサウンドが響き渡りますが、骨を砕ききると、とろけるよな白濁液になります。
▼今まで嗅いだことのないようなファンキーアロマ
野性のDNAに満ちた香りが部屋中にもうもう立ち込める! 部屋は死んだ!
この白濁スープをもう10分ほど煮込みます。
⑤麺をゆで始める
▼スープを煮込む間に麺をゆでます
いよいよ完成が近づいてきました。
⑥スープを仕上げる
▼丼にカエシと、うまみ調味料を小さじ1/2入れ、
▼先ほどの白濁スープを漉しながら入れます
漉し器が無ければガーゼ等々でうまくやりましょう。
スープの量自体は1.5杯分くらいできるので、全部使う必要はありません。
丼に対しザックリ適量を入れるので良いと思います。
カエシと合わせたところで味を見て、薄ければお好みで塩を足すといいでしょう。
さあ、日をまたいだラーメン作りもいよいよ完成へ。
⑦仕上げ
各パーツを丼へ盛り付けて完成、ま!と!め!ろ!
▼麺を規定時間ゆでたら、スープに投入
▼ゆで卵は柔らかいと包丁で切りづらいのでタコ糸などで切ると良いです
▼半熟すぎました
さて具材を盛り付けて……
鶏白湯ラーメン、完成!!!!!!!!!
実食
▼いやはや旨そう……
思ったより「ちゃんとラーメン」してませんか?
▼スープが本当に濃厚。これまでの労力のすべてが染み出している
ミルキーな見た目に反し極めてワイルドなアロマなんですが、そこは素がフライドチキン。暴走寸前のパワーを豊富なスパイス香で押さえこみつつ、オリエンタルさも感じられる仕上がり。
▼ワイルドなスープには少し細めの麺が合う。チリバツ
▼チキンはチンしてからのせるといいでしょう
▼なるとってどうしてこんなにカワイイのでしょう。君こそがオンリーワン
あー、うまい……。
気持ちの満たされ感が半端じゃない。
見ていただいたとおりその労力、胃へのダメージ、スープの強烈なにおいによる部屋の死等々、多大な犠牲と引き換えに手に入るのがたった一杯のラーメンです。
当然コスパ云々で評価のできるものではありませんが、お店では体験できない蛮力が密集した味わい、そして「休日の工作」としての楽しさは最高峰のものだと言えます。
ほぼプラモデルやDIYの領域でしょう。
いちおう材料も挙げておきますね。
【材料】フライドチキンの鶏白湯ラーメン(1人前)
- フライドチキンの骨 9本分
- フライドチキンの肉部分 100g程度
- 水 1リットル
- ニンニク 2粒程度
- ショウガ お好みで適量
- 味付けメンマ お好みで適量
- なると お好みで適量
- ゆで卵 1個
- 醤油 大さじ3
- みりん 大さじ2
- うまみ調味料 小さじ1/2
- 塩 お好みで適量
- 生麺 1玉
よく「並んで食うラーメンはうまい」などと言いますが、並ぶどころか時間も金も余計にかかりますからね。
制作に2日間、食材費は3,000円以上かかっていると思います。
あとラーメン屋さんを見る目が変わりました。あれを来る日も来る日も何百杯と作り続けるんですからマジで激務なんだろうと想像できます。
あらためて感謝です。
▼完食
というわけで、作る過程含め非常に満足いくホワイト鶏白湯クリスマスでした。
ご馳走様でした。
・
・
・
……と、ここで終わりそうな雰囲気ですが、オマケにもう一品。
奥様ここでもう一品!
鶏白湯スープ、実は全部使っきっていたわけではないんですよね。ふふふ。
▼まだある鶏白湯スープ
さあどうしてくれよう。中華に使うのは普通過ぎるので……
▼炒めた野菜の上からジャバっと
野菜はジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、マイタケ。
スープが濃いので同量の水を追加。
そしてそして
▼フライドチキンを投下
誰が全部食べたと言いましたか!
10個買って9個しか食べておりません、このために1個温存しておきました。
▼30分ほど煮込んで
▼やわやわになったチキンをほぐしたら
▼カレールー!
▼ルーが溶けたら完成
肉の繊維はもうホロッホロだ。
▼実食
▼骨に注意して食べよう
もう味が濃すぎてわけがわかりませんね! うまい!!
肉を切って骨も断って髄まで絞りだしたこのカレーが不味いはずがない、そもそもフライドチキンには肉、スパイス、衣の小麦粉とカレーの材料の殆どが含まれており「実質カレー」と言っても過言ではありませんからね!
神様にありがとう!
【材料】フライドチキンの鶏白湯カレー(5〜6皿分)
- ジャガイモ 2個
- ニンジン 1本
- 玉ねぎ 1個
- マイタケ 1パック
- フライドチキン 1個
- 水 250cc
- 鶏白湯スープ 250cc
- カレールー 4かけ(※パッケージの規定量で投入してください)
- ご飯 適量
というわけで以上、ご清覧ありがとうございました。