アジアの空気感漂う老舗「上海小吃」を知らずして新宿歌舞伎町を語るべからず【本場中華から昆虫まで】

東京・歌舞伎町の裏路地の一角。やや? 中国に来てたんだっけな? と脳がバグりそうな「上海小吃」は、いわゆるフツーの町中華ではあまり食べられない食用鳩に上海蟹、揚げパンなど、メニューも本格的だ。あまりに本格的過ぎて蜘蛛とかセミの料理もあるから閲覧含めお好みでどうぞ。

エリア歌舞伎町(東京)

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こんにちは、ミュージシャンでメシ通レポーターのDJ SASAです。

生まれ故郷の食都、四国・高知から東京に出てきて約30年経ちますが、上京した頃と比較するとすっかり街のイメージがクリーンになった感のある新宿歌舞伎町。

 

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メインストリートには新しく「ゴジラ通り」ができていたり。街行く人々の顔ぶれもかなり国際的になりましたね。

 

一方で、まだまだアジアの雑多な街角を思わせる一角も残っています。

今回は自分が10年来通っているお店を訪問するべく、群がる客引き、呼び込みをかいくぐって歌舞伎町の裏路地を目指します。

 

ナニからナニまでディープ

目当てのお店は、ここの通りの奥です。

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この一角だけ時間が止まったような感じ。アジア感全開ですね。

 

着きました。

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勝手に"アジト"と呼んでるお店が、今回紹介する「上海小吃」(シャンハイシャオツー)です!

歌舞伎町にある飲食店の中ではまさに生き字引的な名店であり、知ってる人は皆知っている、知らない人は一瞬ビビるロケーション。

 

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人形と看板に迎えられていざ中へ。

 

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本場感ありまくりな店内なんですが、

 

店長さんから「今日はコッチじゃなくてアッチに行って!」と言われて案内されたのが別館。

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久しぶりに別館へ。言い換えるとアネックス、VIPルームといったところでしょうか。

 

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黒板のおすすめメニュー。ほ、ほとんど読めない!

 

がしかし、

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うん、これなら大丈夫。

日本人向けのちゃんとしたメニューもあります。

 

本場そのまんまの味に舌鼓

では、さっそくおすすめ料理を注文。

ちなみにメニュー名は、中国語と日本語表記があるのですが、記事内ではすべて日本語で明記しています。あしからず。

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豆腐の細切り(800円)。

文字通り細かく切られた豆腐なんですが、ボソボソしててツマミには最高なんです。

 

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食用鳩(半羽 1,000円)。

中国では日常的に食されるという鳩。初めて食べてみたんですがとても香ばしく、家鴨(あひる)にも通じる食感でした。

 

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そして蛤(ハマグリ)の甘辛炒め(1,500円)と揚げパン 大(600円)。

これ、自分の大好物です。

 

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この揚げパンにソースをつけて食べるのがホントに絶品で。

友人を連れてくるとあまりのおいしさに必ず揚げパンをお代わりします。

 

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そして、ここに来ると必ず頼むメニューがスペアリブの甘酢煮(1,000円)。

町中華系の酢豚とはまた違う、いかにも本場っぽい味わい。

 

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ご飯モノが欲しくなったので、上海おかゆ(1,000円)を。

かなり「おじや」寄りな一品なので、初心者にはおすすめかも?

 

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今回食べてはいませんが、厨房近くのテーブルでは上海蟹(一匹 雄1,500円、雌1,200円)も準備されてましたよ。うまそ!

 

【閲覧注意】珍味も豊富!

はい、ここからは見たい人だけ見てくださいね。

ここ「上海小吃」には、フツーの中華店ではなかなかお目にかかれない「珍味」もたくさんそろっています。

 

たとえば、これ。

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見てのとおり、虫さんたちです。

 

というわけでは今回は以前、横浜・野毛の珍獣屋を取材ときには注文しなかった昆虫類を頼んでみることに。

 

メニューの中では比較的無難? かと思われる2品を注文してみました。

まずはこれ。

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セミです(2,000円)。中国産の赤セミってやつです。

スパイスをまとったフライド・セミですね。

 

串から外したら、ソロで飛んでるみたいに。

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はい、まごうことなきセミですね。

 

いざ食べてみると……

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意外にもこれ、結構イケました。

特に嫌なクセはなくスパイスが効いてるので、ツマミ的に食べれますね。ビールが進みます。

 

虫をもう一品。

 

準備はいいですか?

ではどうぞ。

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サソリの特製揚げ(1,800円)。

実は以前サソリを食べたことがあったのですが、当時のと比べるとこちらはかなりサイズアップされていてインパクトが増大されてます。

 

これは歯応えありそうな予感。

おし! いっちょ食べてみよう!

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ガリガリ、ボリボリ、ガリボリ!!

 

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すごい絵が撮れてしまいました。

ただ、んー……ちょっとクセがあるな、こっちは。

思わず紹興酒で流し込んでしまいました。スタミナはついたかもしれません。

 

ちなみに店員さんによれば「セミは中国では普通に食べるよ! サソリのふるさとは山東省ね!」とのこと。

ふるさとって!

 

「上海小吃」では昆虫類以外でも、いろいろと珍味がそろっておりますので、ぜひお誘い合わせの上どうぞ。

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お腹も好奇心も満たされたので、そろそろお開きといたしましょう。

 

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お会計時、壁に一枚の写真を発見。いつもお世話になっているこちらの店主・玲子姉さんの若かりし頃です。今も美人ですが、この写真もかなり麗しいですね。

 

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どこを向いても、ディープな雰囲気がそこに。

大量の客引きにも負けずこちらのお店へ10年以上通ってるのは、やはり料理の味を求めてるんだなと再認識した夜でした。

 

歌舞伎町に名店「上海小吃」あり。いや、「上海小吃」の中に歌舞伎町がある、といっても過言じゃないかもしれません。

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さ、しつこい客引きに絡まれないよう、スタスタと新宿駅に向かいますか。

 

お店情報

上海小吃

住所:東京新宿区歌舞伎町1-3-10
電話番号:03-3232-5909
営業時間:月曜日~土曜日・祝前日18:00~翌5:00、日曜日・祝日18:00~翌2:00
定休日:なし
ウェブサイト:http://shanghai-xiaochi.com/

www.hotpepper.jp

※この記事は2017年9月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。

 

書いた人:DJ SASA

DJ SASA

ミュージシャン、DJ歴25年。スカ、ロックステディ、レゲエ、カリプソ、ハワイアン、沖縄音楽など、アイランドミュージックのプレイを得意とする。2003年からCD企画制作を開始し、80枚以上のCDを企画・制作・監修。2012年には沖縄県渡嘉敷村観光大使に任命されている。

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