じゅうううううう! けむっ! あ、魚焼いてたら寝落ちして、危うく自分が燻製になるところだったメシ通編集部です!
(気を取り直して)それはそうと自分で作る燻製、美味いですよね! 肉ならなんでも間違いなく美味いし、肉以外にもいろんなもの燻製してみるのもいいですよね。燻製ができる男って、絶対モテるはず……当然、『メシ通』編集部もモテるための燻製方面は強化しておりますで(切実)、そこんとこよろしくです。
さて、まずは豚。 燻製の基本は肉ですから!
豚バラ肉2キロで自家製ベーコンをつくろう。男の休日に燻製どうでしょう(意外と簡単です)
手作りベーコンを作るべく、買ってきました、豚バラ肉2キロ!
冷蔵庫の常備品「ベーコン」。
これが、じつは簡単に手づくりできてしまいます。自分でつくれば塩気も調整できるし、そして何より燻製の風味が段違い! スライスされた既成品と違って、分厚く切ってムシャムシャと豪快に食べる……なんてことも可能になります。
簡単ではあってもけっこう時間はかかるので、そこは「燻製をつくるという優雅な時間を過ごす」と逆に楽しんでしまいましょう。
まずは肉の仕込みをします。
塩漬けにして、塩抜きをして、乾燥させる。というと、簡単そうで、実際簡単なのですが、時間は一週間ほど掛かります。
そして一週間後、いよいよ、燻製をします!
上から、
- 肉
- チップ
- 炭火
の順で配置されています。
チップは香りをつけてコーティングする、つまり燻製する役割を担当し、炭火は燻製器内の温度を高温(65~70℃)に保つためのものです。
ビールを飲みながら優雅に出来上がりを待つつもりでいたら、
ぬお~! チップに脂が落ちて引火してました! 失敗です!
と、紆余曲折ありましたが、
見事なベーコンが出来上がりました!
2~3時間は燻製したでしょうか。 いい色、いい香りです。
表面が煙でコーティングされることで腐りにくくなります。それが燻製するそもそもの目的ですね。塩漬けにしたのも腐りにくくするためですし、もともと燻製とは、保存食をつくる手法ということです。
下準備の期間は1週間と長いですが、難しい作業もありませんし、燻製している時間のワクワクは「休日の男の趣味」って感じがしました。なにより完成したベーコンのおいしさったらないですしね。
これはぜひ、やってみたいですね!
さて、次は室内でも出来る絶品燻製料理です!
「日本でいちばんビールに合うおつまみ」の作り方を、日本燻製協会・佐藤暁子代表に教わってきた!
今回はなんと日本燻製協会・佐藤暁子代表に「日本でいちばんビールに合うおつまみ」のつくり方を教わることに。ちなみに佐藤さんですが、目黒区の「西小山ラウンジ」というバーで不定期に「燻製バー」なる燻製料理のバーを運営されてらっしゃいます。
最初に出していただいたナッツも燻製になっています。
またこのナッツの燻製がいい感じに美味いんですよ。
燻されたナッツがキツネ色に色づいてるの、わかりますか?
さて、その「日本でいちばんビールに合うおつまみ」とは、スモークド・チキン。
使うのは普通のスーパーで売っている鶏もも肉。塩胡椒して、十分に水分を取る、という下ごしらえをしてから、中華鍋でアルミホイルの間にチップを入れて、燻製していきます。
「しばらくするとこのように煙が出てきます。チップ自体は、燃えるというよりもまさに意図的に不完全燃焼の状態にして“燻された”状態になっています。このような燻煙(くんえん)が出てきたら火を弱火にしてください」
この燻煙の香りにレポーターはうっとりしてきます。
いやー先生、いよいよ独特のいい香りがしてきましたよ!
なんだかとってもいい匂い。それにしても……この煙の香りを嗅いでいるだけで、なんとも豊かな気分になれるんだから不思議です。
今回は“熱燻”というタイプなので、燻製時間は15分ほど。
「冷燻、温燻、熱燻といろいろなやり方があるんですよ。今回は家でお手軽にできる“熱燻”というやり方なので、短い時間で十分に燻製の効果があります」
ジャジャーン!!!!
すっかり燻された鶏もも肉がキツネ色に染まっています。
これ、肉が焼けたからこういう色になったわけじゃないんです。
あくまでもチップの煙に燻されて、こんなにも美しい色に変身したんですね。
それにしても、なんという芳醇な香りでしょうか。
独特のスモーキーな芳香が鼻腔をくすぐります。
この肉をさらにフライパンとオーブンで焼いて仕上げます!
これが、もう最高の味わい! あまりの美味さに感動したレポーターは自宅で再現を試みて、見事成功!
その感動の軌跡は、こちらの記事でどうぞ!
次は、普通は燻製にしないようなものを燻製にしてみるお話。
【燻し飯】一番ウメェ燻製はどいつだ!? 進撃のアボカド編
世の中に存在する無数の食材たち。
焼いたり、煮たり、揚げたりと、その調理方法はすでに出尽くされているようにも思える。しかし、本当にそうだろうか。
それぞれの食材が持つポテンシャルを、それらの調理法は最大まで引き出すことができているだろうか。
否!
人々はもうひとつ、大切な調理方法を忘れている。
そう、それが……
「燻し」である。
燻煙太郎(いぶしけむたろう)が食の可能性を追求するため、まだ世の中に知られていない、燻して美味い食材を探し出す、という連載です。
こんな感じで、燻製してみます。
イカはどうでしょうか?
意外にもしっかり火が通っておりまして、これでお腹を壊す心配はしなくてよさそうです。ただし、かなり汁が出たので、チップに汁が落ちないよう配慮が必要かもしれません。
海産物にはオークのチップを使用してみました。魚などがいい色に仕上がるらしいです。オークにはクセがあまりないのですが、奥深い香りがします。
食べてみると、
ふおおおおおおおおおお!!!
肝がいい! 肝がすごくいい! ほろ苦い肝のスープにちょい苦な煙の香りがあいまって、オトナな気分のところに肉厚なイカのうま味がドーン! イカの足はサクサク、身はプリプリ。
この気持ちどうしたらいいの、何にぶつければいいの。白いごはんには合わないのでこれも日本酒案件でしょう。こうして少年はオトナへと変わっていくのですね。
イカは美味しかったので、次はアボカドに挑戦です。
食べた後の、絶妙な表情はリンク先の記事でお楽しみください!
アー
アー
アー
よくない。この苦いネチョネチョした燻されたやつ、よくない。あんなに美味しいアボカドを台無しにしてしまったことに怒りすら覚えます。駆逐してやる! 駆逐してやる!!!
野菜ってみずみずしさが命みたいなところがあるじゃないですか。そこからみずみずしさを奪うのが燻製じゃないですか。ハテ、これは最初から無理な勝負であったのではあるまいか。
ってな感じで、燻製して美味しそうなものにも不安なものにも果敢に挑む燻煙太郎に、これからもご期待ください!
正直、アボカドの燻製はキツイっす!
普通に美味い燻製でビールが飲みたい『メシ通』でした!