駅前で味わう常夏の雰囲気。「ビーチ食堂 Mr. BEACH」は移住者でにぎわう今糸島で最も熱いスポットだ【福岡】

糸島って、昔は本当に何もないところだったんですよ。福岡市民にとっては、子どもの頃に海水浴に行くか、大人になってドライブで行くか、という場所。それが今や人気スポット。前原駅前に「ビーチ食堂Mr.BEACH」というおしゃれなお店もできました。ちなみに、前原は”まえはら”ではなく”まえばる”と読みます。

エリア糸島(福岡)

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今や全国区になりつつある「糸島ブランド」

糸島市のサンセットロードから見る海に沈む夕日が大好きなメシ通レポーターの桂です。こんにちは。学生時代、バイクの後ろに彼女を乗せてサンセットロード沿いをツーリングしたのはちょっと切なくていい思い出です。


さて、その糸島市、人口は10万人強と比較的小さな地方都市ですが2014年の観光客数は580万人を超えるなど2000年代に入り毎年右肩上がりで増加し続け、他県からの移住者も激増している今大注目のエリアです。美しい海や自然豊かな環境が都会にはない心の豊かさを提供してくれると評判で、東京でも移住フェアが度々開催されることもあり、「お試し移住」も盛んに行われています。

 

そんな糸島市を東西に走るJR筑肥線「筑前前原駅」の目の前に、地元の人と移住者とが気軽に集い、かつおいしい創作料理が味わえるお店があると聞いてやってきました。

 

筑前前原駅北口徒歩30秒の好立地! 最寄り駅は、JR筑肥線 筑前前原駅

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改札を出て左。北口階段を下ります。

 

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そのまま進み、横断歩道を渡った茶色のビルの2Fがお店です。

 

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階段下にある黄色いのぼりが目印です。

 

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こちらがお店のメニューです。

取材したのは3月上旬で気温もさほど高くないのですが、とにかく日差しが強く、「駅前の常夏気分」にはうってつけの日となりました。
ではさっそく店内にお邪魔してみましょう。

 

気分が盛り上がる「常夏」の店内

繰り返しますが、取材したのは3月上旬です。まだ最高気温15度程度の日々が続く時期です。朝晩はダウンジャケットが必要です。しかし店内は、というと……

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このように、常夏を感じさせるようなインテリアや小物がお出迎えしてくれます。これはテンション上がりますね。

 

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また、店内にも大きくメニューが手書きされています。糸島にあるお店だけあって、プレートランチの野菜サラダはやはり糸島産なんですね!

 

インテリアといい料理といい、いろいろ興味を引かれるお店です。食事をいただく前に、お店の方に軽くお話をお伺いしてみました。

 

目指すは「地域コミュニティ」の拠点

この「ビーチ食堂 Mr. BEACH」は、オーナーのエミリーさんとシェフの山中さんの2人で切り盛りされています。お2人からはお店に関する話や料理、そして地域の活性化などいろいろな話を聞かせていただきました。ほんの一部ですが、その内容をご紹介します。

 

ーーインテリアが夏してますね!

山中さん:内装もインテリアも全部自分たちでやりました。壁もホームセンターで塗料を買ってきて白く塗って(笑)。苦労した甲斐があって、理想通りのお店になりましたね。夏が好きなので、駅前で常夏の雰囲気を出したくていろいろなアイテムで夏を演出しています。

 

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▲シェフの山中さん。なんとなく「熱男~!」と叫びそう? 

 

ーー店内は洋風ですが、なんとなく博多の屋台のような居心地の良さを感じますね。

山中さん:多分、カウンターがコの字だからじゃないでしょうか。フラッと来店したお客さん同士で会話がはずんだり、そこから一緒に何か企画してみたりということが良くあります。
糸島には他県からの移住者が多いので、移住してきた人と地元の人とが互いに交流し合う場として利用してもらうことも多いですね。

 

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▲コの字になったカウンター席。この日も新たな出会いが生まれていました 

 

ーーやっぱり移住者の方は多いですよね。

エミリーさん:多いですね。お客さんの中にも関東や関西から移住してきた方がたくさんいらっしゃいます。ただ、この辺りは気軽に交流できる場が思ったよりも少ないんですよ。ただ、街の発展のためにはお互いに壁を作っちゃいけない。そういう役割を果たす地域コミュニティ的なお店を目指しています。

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▲オーナーのエミリーさん。気さくに話しかけてくれます

 

ーー野菜も糸島産を使っていますよね?

エミリーさん:地産地消が基本です。伊都菜彩(※日本トップクラスの売上を誇るJA直売所)で購入したり、知り合いの農家から直接仕入れたりしています。糸島野菜はテレビでも何度となく取り上げられていますが、土壌が良いので味が濃くてそのままでもめちゃくちゃおいしいですよ。

また、糸島には漁港がたくさんあるので、新鮮な海の幸も比較的安く手に入ります。食材に関してはかなり自信がありますよ。


これはおいしい! さすが糸島!
では、実際の料理をいただくとしましょう!

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▲限定10食のプレートランチ(1,080円)

 

まずはプレートランチ。ワンプレートにライス、肉料理、魚料理、サラダなどが盛り付けられています。ソースは甘いマンゴーソース。肉はカレー風味になっていて、いい匂いが食欲をそそります。色合いもきれいですね!

 

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使われている野菜はもちろん糸島産。これはマジでうまいっす!

 

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肉にナイフを入れた時に、表面に肉汁がジュワ~っとあふれてくる様子、お分かりいただけるでしょうか?

 

さて、次の料理はと……。

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▲ロコモコ(918円)

 

評判のカフェメニューですね。ボリュームもちょうどいい感じです。ご飯の上にハンバーグと目玉焼きが乗っている、おなじみのハワイ料理です。ただ、ソースは日本人に合わせてしょうゆベースのシャリアピンソースを使っています。

 

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ロコモコは、上の目玉焼きにナイフを入れて黄身があふれ出てくる瞬間が大好きです。この黄身を混ぜながら食べると、さらにおいしくなりますよね。

 

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▲糸島野菜とアサリのオイルパスタ(1,026円)

 

カラフルな色どりが目を引くパスタです。これまた野菜たっぷりでおいしそうですね!

ちなみに、すべての料理に+200円でスープとドリンクを付けることができます。

 

差し入れ食材の調理も!?

食事中も店内は、お客さんとエミリーさん&山中さんの会話で絶えず盛り上がっていました。
聞くところによると、この日来ていたお客さんはみんな移住者かUターン者。その輪に加わってお客さんにも少しだけお話を聞くことができました。

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▲長年の東京勤務を経て糸島に引っ越してきたFさん

 

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▲糸島出身。東京仙台で仕事しUターンしてきたMさん

 

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▲豊かな環境を求めて東京から移住してきたKさん


みなさんに共通しているのは、おいしい食事と「ここに来れば誰かがいて何か楽しいことがあるという面白さ」を感じていること。まさに地域の「居場所」となっているんですね。こういう「つながり」を持てる空間は地方ならではという気がします。

実はこの日、Kさんが「漁師さんからもらってきた!」と、取れたての鯛を持ち込んできました。このお店では持ち込みの調理も受け付けているのです。

 

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▲ついさっき水揚げされたばかりの鯛

 

これを山中さんがささっと調理して出してくれたのが……。

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▲鯛のカルパッチョ(持ち込みのため値段は応相談)

 

歯ごたえのある新鮮な鯛とオリジナルソースのマッチングは絶妙! この新鮮さは、そうそう味わえるものではないですね。

お腹いっぱいおいしい料理を味わい、いろんな人との出会いもある。自然が近く新鮮な食材の差し入れサプライズもある。こういうお店が普通に存在する糸島は、確かに他県の人から見たらうらやましい場所なのかもしれませんね。

たくさんの料理、ごちそうさまでした!

 

お店情報

ビーチ食堂 Mr. BEACH
住所:福岡県糸島市前原中央2-1-21 駅前ビル2F
電話番号:092-321-4925
営業時間:11:00~19:00 ※事前予約あれば19:00以降の営業も可能
定休日:日曜日

www.hotpepper.jp

※この情報は2017年3月時点のものです。
※金額はすべて消費税込です。

 

書いた人:桂浩一

桂浩一

1968年生まれ。福岡出身。東京で就職するも福岡の味が忘れられず、何のあてもなく退職してUターン。 現在フリーライターとして活動中。メシと酒とホークスをこよなく愛する自由人。 一応、人事組織コンサルタントみたいなこともやっているが本業は食べ歩きと思っている。

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