ご飯が秒で消えそう。台湾メシの三杯中巻風「いかと大葉の甘辛炒め煮」大葉の二度入れで香りをブースト

こんにちは! ベトナム料理普及家のKi Yamamotoです。

家でできるアジアご飯のレシピや調味料、食文化に関する情報を発信している僕が今日紹介するのは、台湾で超ポピュラーな味「三杯」で作るいか料理、三杯中巻(サンペイツォンチュエン)をアレンジした「いかと大葉の甘辛炒め煮」です。

三杯は同量の酒、しょうゆ、ごま油の3つの調味料のことで、この三杯で肉や魚介、野菜を甘辛く煮込んだものは台湾では家庭料理としてもおなじみ。三杯中巻はいかを使ったひと皿です。

三杯で味付けする料理に欠かせない、ミントのようなさわやかな香りの台湾バジルは、身近な大葉を代用しました。

やわらかく煮えたいかにさわやかな大葉の香りと、ごま油のこっくりとした味わいはご飯が秒でなくなりそうな美味しさですよ。

それでは作り方です。

 

Ki Yamamotoさんの「いかと大葉の甘辛炒め煮」

【材料】(1人分)

  • 冷凍いか 120g程度(今回は輪切りを使用)
  • 玉ねぎ 40g
  • 大葉(青じそ) 10~20枚(たっぷり使うのがおすすめ)
  • しょうが 15g
  • にんにく 2かけ
  • 赤唐辛子 1本
  • ごま油 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • しょうゆ 大さじ1
  • 砂糖 小さじ1

(冷凍いかの解凍用)

  • 水 300ml程度
  • 塩 9g(水の3%の分量)

 

作り方

1. 大葉はよく洗い、気になる方は軸を取ります。玉ねぎは5mmの厚さに切ります。しょうがはよく洗って、皮付きのまま2~3mmの厚さに切ります。にんにくは皮をむき、縦半分に切ります。

 

2. ボウルに水と塩を入れてよく混ぜたら、冷凍いかを入れそのまま10分ほどいて解凍します。解凍できたらザルにあげて水を切っておきます。

冷凍いかは手に入るものでOKです。今回は輪切りになっているものを使いましたが、ロール状のものなどは解凍してから1cm幅に切ってください。

冷凍のシーフードは海水と同じくらいの濃さ(塩分濃度3%程度)の塩水に浸すことでうま味の流出を防ぎ、プリッと食感もよく解凍できます。

 

3. フライパンにごま油、しょうが、にんにくを入れ、弱火で3~4分熱します。

焦らずに弱火でじっくり熱して、しょうがとにんにくの香りを油に移します。仕上がりの風味がグッとよくなりますよ。

 

4. しょうがとにんにくの表面が写真のようにこんがりと色付いたら、玉ねぎも入れます。時々混ぜながら2~3分、玉ねぎが透き通るまで加熱します。

ここでも玉ねぎの甘みと香りを出すため弱火をキープします。

 

5. いかと赤唐辛子、大葉の半量を入れたら中火にして、いかの色が変わるまで1分ほど炒めます。

大葉は2回に分けて入れます。先に半量入れて煮込み、さわやかな香りを全体になじませます。

 

6. 砂糖、酒、しょうゆを加えたら全体を混ぜ合わせ、そのまま中火で煮汁が2/3ほどになるまで煮ます。火を止めたら仕上げに残りの大葉を加え、サッと混ぜ合わせて完成です。

台湾のしょうゆは日本のものよりもコクがありちょっと甘めなので、三杯ではなくなっちゃいますが少量の砂糖も加えます。

 

こってり甘辛い味付けと大葉のさわやかな風味の組み合わせが絶妙!

いかと大葉の甘辛炒め煮の完成です。湯気とともにごま油、しょうがとにんにくのウマそうないい香りがふわっと漂います。茶色くこってり煮えたいか、唐辛子の赤と大葉の緑の色味も食欲をそそりますね。

さっそく食べてみると、塩水で解凍して、短い時間で仕上げたいかがやわらかい! スッと噛み切れる食感がたまりません。

そして、こってり甘辛い味付けに、いか自体のほんのりした甘み、大葉のさわやかな風味の組み合わせが絶妙すぎます。大葉は仕上げにも半量入れてフレッシュな香りをブースト。この香りが口の中をリセットしてくれるようで、ひと口、もうひと口と箸がすすみます。ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにもぴったりですよ。

辛みはほんのり感じるくらいなので、しっかり辛くしたければ、唐辛子を玉ねぎと同じタイミングでフライパンに入れるといいでしょう。

香味野菜とごま油の香り、しょうゆの香ばしさ、そこに酒独特のコクとまろやかさが加わった複雑な風味で、日本のいかの煮付けとはまったく違う、異国感があふれまくる一品です。調味料も少なくて作りやすいので、ぜひおためしくださいね。それでは、また次の記事で会いましょう。

 

鶏むね肉を使った「三杯鶏風 鶏むね肉と大葉の炒め煮」もおすすめです!

www.hotpepper.jp

 

作った人:Ki Yamamoto

ベトナム料理普及家。調理師免許を取得後、都内の高級中国料理店で修行。その後、ベトナム人の妻URIちゃんとの出会いをきっかけに二人で一緒にベトナム料理を学ぶ。家でできるアジアご飯をテーマに、アジア各国の美味しいもののレシピや調味料、食文化に関する情報などを発信中。名前の読み方は「キーヤマモト」。好物は麺類全般。

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