天然とらふぐがこんなにお値打ち&ウマ過ぎでいいのか!? 名古屋リゾート「日間賀島」の真骨頂はむしろ冬なんです

ふぐと言えば王道下関? 実は安くて美味しい大分? いいえ、愛知も負けてはいません。名古屋から1時間程度のアイランドリゾート日間賀島で、天然とらふぐを食べてきました。南知多の「あじ浜」はお料理自慢の民宿。にしても、てっさに唐揚げ、てっちりまで食べて、あの値段って……。

エリア南知多 (愛知)

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愛知県は知多半島の先端、師崎から2.4キロの沖合に浮かぶ、面積0.77平方キロメートルの小さな島、日間賀島(ひまかじま)。

2016年5月、初夏に旬を迎えるタコとアナゴを使った島の名物料理を『メシ通』でも紹介した。おかげさまで記事の評判はすこぶる良く、公開してから1年半が経った今でもアクセスが多いと聞く。

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しかーし!

日間賀島グルメの醍醐味(だいごみ)は夏ではなく、実は冬なのである。

漁が解禁される10月から3月末までの5カ月間だけ楽しめる、「ふぐ」こそが冬のぜいたくなのだ。

 

いざ冬の日間賀島へ

そうだ、再び日間賀島へ行こう。

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日間賀島までのアクセスもここでおさらいをしておこう。

名古屋高速と知多半島道路経由で南知多道路終点の豊丘ICで下車。師崎港フェリーターミナルへ向かい、そこから高速船で約10分。電車の場合、名鉄河和線河和駅から徒歩5分の河和港へ。そこから高速船で約20分。

いずれも所要時間は名古屋から1時間程度とアクセスは抜群だ。

 

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乗船時間わずか10分ながらも、船の旅というのは旅情を感じますな。

 

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高速船のデッキへ出ると、冬の冷たい海風が頬を刺す。メチャクチャ寒いが、冬の海というのもイイもんだ。

 

民宿「あじ浜」にイン

あっという間に日間賀島・西港へ到着。

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船着き場には「福来る!」と書かれた看板がズラリ。

よく見ると、

「福(ふぐ)来る!」

ふぐ料理で島を盛り上げようとするハートが伝わってくる。

 

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西港から海岸沿いに北上すること約5分。予約しておいた民宿「島の宿 あじ浜」に到着。

 

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店主の鈴木克明さん、女将の佐代子さんご夫妻がお出迎え。

「もともと喫茶店を営んでいたのですが、昭和63年頃に民宿をはじめました。私たちの家に遊びに来たような、温かみのあるアットホームなサービスを心がけています」と、佐代子さん。

 

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案内されたのは、こちらの部屋。

ちなみに宿泊料金は、1泊朝食付き、2名1室で1人5,600円(税・サ込)。ふぐ料理が付く宿泊プランの料金は後ほど。

 

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こちらがお風呂。ふぐを堪能する前にひとっ風呂浴びようっと。

 

ふぐ料理を堪能しまくる

はい、ではみなさん。お待たせしました。

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これが宿自慢の「お値打ちふぐプラン」!

食事は民宿にありがちな広間ではなく、宿泊する部屋で食べられるのがウレシイ。

※写真の「茹でタコ」は4~5人前、「てっちり」は2人前です。

 

では、ふぐ料理をひと品ずつ紹介しよう。

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まずは「てっさ」(ふぐ刺し)から。人数分を大皿に盛ってあるイメージがあるが、ここでは1人前ずつ出される。

 

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周りに遠慮しながら上品に一切れずつつまむのではなく、好きなだけ箸をざざーっと入れられるのがイイ。ハシタナイので写真は1枚だけにしたが(笑)。

ちなみにポン酢は、酸味が少なく、やさしい味わいの高知県産のちりぽん酢を使用。うん、ふぐの繊細なうま味を絶妙に引き出しているなぁ。

 

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続いて「唐揚げ」。

ハフハフしながら揚げたての熱々をかぶりつくと、適度な弾力があり、ぷりっとした食感。この淡泊な味わいがたまらない。揚げるとこんなにも味や食感が変わるとは!

本当にふぐって奥が深い……。

 

「時季によって、とらふぐやさばふぐなどに替わりますが、今の時期はとらふぐに次いでおいしいと評判のひがんふぐを使っています」(克明さん)

 

てっちり→雑炊で究極のシメ

そして、ふぐ料理の真骨頂ともいうべき「てっちり」。

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ぶつ切りにした大ぶりな身のほか、白菜や水菜、ネギなど野菜もたっぷり。

特筆すべきは、こだわりのつゆ。

「昆布ダシだけの、いわゆる水炊きのところが多いですが、ウチはつゆに味をつけています。てっさもポン酢で食べていますし、鍋もポン酢だと飽きてしまうと思ったんです。もちろん、ポン酢をつけてもおいしいですが、そのままでも十分お楽しみいただけます」(佐代子さん)

 

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しっかりとつゆが染みたふぐの身のうまいこと!

プルプル食感のゼラチン質もお肌に良さそう。思わず、手づかみで骨までしゃぶりついてしまった。

 

つゆのあまりのうまさに飲み干しそうになったが、ここはぐっとガマン。なぜなら……

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〆の「ふぐ雑炊」が待っているから!

 

ただでさえうまいつゆに、ふぐのうま味と野菜の甘みが溶け込んでいるのだ。マズイわけがない。フーフーしつつ、ひと口……。

うわぁ、 なんと上品で奥行きのある味わいなんだ。

家で鍋の後に食べる雑炊とはまーったく違う。ふぐのダシで味わう雑炊は、まさに究極の〆ごはんである。

 

驚愕(きょうがく)のコース料金とは

てっさと唐揚げ、てっちり、雑炊のほか、この「お値打ちふぐプラン」は、茹でタコ、てっぴサラダ、酢の物、デザートが付く。

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※写真上の「茹でタコ」は4~5人前です。

 

気になるのは値段だが……。

 

「1泊2食付きでお1人様11,500円(税・サ込)です。このお値打ちふぐプランに、白子焼きと焼きふぐ、ひれ酒が付くふぐづくしの『ふぐ料理三昧プラン』(1人15,500円、税・サ込)も好評です」(佐代子さん)

 

てっさやてっちりに使用しているのは、天然のとらふぐ。名古屋市内の高級店で同じコースを食べようものなら、料理だけで15,000円~20,000円は覚悟せねばならない。日間賀島までの交通費を合わせても安い! いや、安すぎる!

 

「全国的にはあまり知られていませんが、日間賀島近海の三河湾や伊勢湾、遠州灘は、天然のとらふぐがよく獲れるんです。島の漁師さんから直接仕入れるため、お値打ちに提供できるんですよ」(克明さん)

 

日間賀島では、20年ほど前にふぐを島の新たな名物にしようという動きがあり、今では島内の民宿や旅館、ホテルには必ずふぐの調理師免許を持った料理人がいるのだとか。

また、日間賀島で水揚げされたふぐは、三重県・鳥羽を経由して大阪下関にも出荷されるという。つまり、愛知県の人が下関のふぐを通販などで注文すると、逆輸入になってしまうケースも考えられる(汗)。

そんなことを考えていたら、眠たくなってきた。

 

朝食までもが完璧すぎる

一夜明けて翌朝。

部屋に運ばれたのがこの朝食だ。

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もう完璧すぎる朝メシじゃないか!!

 

干物やちりめんじゃこのりなど島の特産品がいっぱい。しかも、島の名物である「たこめし」まで付く。

たこのうま味と香りがお米一粒一粒に染み込んでいて、めちゃくちゃうまい! 朝からテンション上がりまくりだ。

 

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こうして1泊2日のふぐ堪能ツアーが終わった。

克明さんによると、日間賀島の天然とらふぐが旬を迎えるのは1月~2月。身も白子もまるまる太り、それは身もだえするほどのおいしさなのだとか。

ふぐのシーズンが終わる3月末までにもう一度行きたいなぁ。

 

お店情報

島の宿 あじ浜

住所:愛知県知多郡南知多町日間賀島上海76
電話:0569-68-2331
営業時間:チェックイン15:00、チェックアウト10:00
定休日:無休
宿のWEBサイトはこちら

www.hotpepper.jp

www.jalan.net

※この記事は2017年11月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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