ビールに合うツマミといえば、から揚げ・餃子・○○
日本酒に合うツマミといえば、刺身・塩辛・○○
ワインに合うツマミといえば、チーズ・生ハム・○○
泡盛に合うツマミといえば、スーチカ・スクガラス豆腐・○○
さて、「○○」に入るツマミは何でしょう。賢明な皆さんなら、すでに答えはお分かりのはず。
そう、答えはもちろん「燻製」ですよ!
今回は酒好きを本気にさせる、うまい燻製が食べられるお店「燻製酒場 煙人(えんじん)」に行ってきました。
そのお店は県道47号線にあり
「燻し銀のような人」
そう言われたいけど、人生まったく燻せていないメシ通レポーターのmochikingです。
人生を燻せないなら、せめて燻したものを食べよう。ということで、やって来ました沖縄県那覇市・久米(くめ)。
国道58号線を曲がって、県道47号線を進むこと徒歩3分。赤い看板が見えたら「燻製酒場 煙人(以下:煙人)」に到着です!
煙人のメニューを紹介する前に、コレだけは言わせてください。
こんな包容力のあるお店って、なかなかないよ!
ほら。お酒を飲むシチュエーションって、いろいろありますよね。
ひとりで。
友人と。
会社の同僚と。
ゆくゆくはあの子と。
特に沖縄では、気軽にひとり酒できるお店は貴重な存在です。
初めて入ったお店で、1人なのにでっかいテーブル席に通されるなんてコトもしばしば。あれほど肩身の狭い思いったらありません。
この日は、まったりひとり酒の気分。
煙人には1人でも落ち着いて飲めるカウンター席があるので安心です。
しかもテーブル席にはブラインド付きという細やかな配慮。
おまけに個室は最大18人の団体もOK。
ワイワイ飲む日も、しっぽり飲む日も使える。酒を楽しみたい全ての人を包み込む度量の大きさを、包容力と言わずになんと言いましょう。
そんな煙人の包容力を象徴するのがコチラ。
オシャレな雑誌じゃないですよ!
これメニュー表なんです!
ページをめくれば胃袋に語りかける写真と、ちょっとしたウンチクが満載。
こういうメニュー表って、オーダーした後もついつい見ちゃうんですよね。形状上、開いて撮影できなかったのが悔しい。
ちなみに、ひっくり返すとドリンクメニューから見られます。
リバーシブル・メニューブックです。
これまた沖縄では貴重な酒メニューの多さに驚きますが、メニューに載っているのはほんの一部なのだとか。
「デートのとき高い酒がたくさん載っていたら困るでしょ。ウチは男性に優しいお店なんです」
と冗談ぽく教えてもらいましたが、実際かなり優しいなぁと感じるのは私だけではないはず。つまるところ、気軽に1杯も、ちょっとイイ酒を飲みたいときもOK。
もはや、シーンに合わせてお店を選ぶ時代はおわったのだ!
そう叫びたくなる包容力が煙人にはあるのです。
“ジューシーな燻製”って、どういうことだってばよ!?
▲燻製5種 盛り合わせ(1,050円)
お待たせしました。
いよいよ待望のオーダータイムです。
煙人に足を踏み入れたときから、なんとも言えないスモーキーなイイ香りに刺激され、すでに我慢の限界です!
まずオーダーしたのは燻製部門のNo1.メニュー「燻製5種 盛り合わせ」。その日オススメの燻製をお得に楽しめる1皿です。
ところで皆さん。
突然ですが「燻製」と聞くと、なんとなくパサッとした食感を思い浮かべませんか?
その既成概念ガラリと変えてみせましょう!
見よ!
このジューシーさを!
全然パサッとしてない。柔らかい。
まさか燻製を前に「ジューシー」という単語を使う日が訪れようとは!
そんな驚きの燻製ができるのは「熟燻法」と呼ばれる方法のおかげ。ツヤやかでジューシーなのは、食材の水分や脂が残っているから。
だから、玉子の燻製だってプリップリッですよ!
燻製されて黄金色に輝いています、その名も「味付き黄金玉子」。
ゆでとも煮とも違う。玉子新時代の幕開けを感じさせる1品です。
この日の「燻製5種 盛り合わせ」は、
カマンベール、玉子、レバー、ベーコン、ししゃもの5種。
なかでも個人的ナンバーワンだったのが……
ししゃも!
「これ1尾で酒が何杯飲めるんだ」というくらい、酒との相性がイイ。ほろ苦いうま味とスモークの香りが絶妙です。
ちなみに煙人では、燻製に使うチップが日替わりでローテーションします。
その数、全部で7種類。
今回はタンパクな食材に合うという「りんご」のチップでした。個人的1位がししゃもになったのも妙に納得です。
同じ食材も違うチップで食べてみたくなる。
香りに合わせていつもと違う酒が飲みたくなる。
煙人さん、酒飲みの生態を良くご存知です。
飲みすぎ注意。煙人は燻製だけじゃないんだぜ!
▲マッシュルームのオーブン焼き(730円)
スモークされたうま味と香りを堪能しましたが、燻製以外のメニューも見逃せないのが煙人です。
「うまいツマミで、うまい酒が飲みたいです」と宣言したところ、燻製の次にオススメしてもらったのが「マッシュルームのオーブン焼き」。
テーブルに運ばれた瞬間から、食欲スイッチを連打する香り。
立ち上る湯気だけで酒が飲めるといっても過言ではない!
なにより衝撃的だったのは、マッシュルームのポテンシャルよ。
マッシュルームって多くの人にとってサブ的な存在だと思うんです。
少なくとも私は「今日はマッシュルーム食べようぜ」とメインに据えたコトはありません。
ごめんよ。でも、知らなかったんだ君の実力を。今日から主力選手に昇格だ!
いやぁ、丸ごとアツアツのマッシュルームって本当にスゴイですよ。
かむとじゅわ~ってなるのよ。
おいしいエキスがじゅわ~ってなるのよ!
補足ですが、上にまぶしてあるのはガーリックが効いたパン粉。
これ以上ない香りと食感をプラスしてくれる優秀な相棒です。
うまいだけでなく、見た目もオシャレな感じでイイじゃない。
と思ったら、さらに上をいくオシャレメニュー発見しましたよ。
これをオーダーすれば絶対モテる(はず)!
▲カマンベールのパイ包み(880円)
気になるあの子と煙人にきたら
男性諸君はとりあえず「カマンベールのパイ包み」を注文しよう。
まぶしいくらいにオシャレで、しっかり酒がすすむ、モテ度3割増のメニューですよ! (※筆者比)
サクサクのパイ&とろ~りカマンベールは期待通りのうまさ。
そこにラズベリーソースとバルサミコソースの酸味・香りが加わります。
するとどうでしょう。
甘酸っぱいソースが、濃厚なカマンベールを全力で引き立てるではありませんか。
上品に、でも抗えない力強さで「お酒飲も?」と誘ってくる、魅惑的な1皿。
いつもとは違うツマミで飲みたいときは特にオススメです。
うまい酒とともに個性あふれるメニューを食べてきましたが、唐突に気付いてしまいました。煙人のツマミは一見シンプルなようでいて、実はとても計算されていると。
(香り×うま味×食感)+(驚き×安定感)=酒が無限にすすむツマミ
算数が苦手なのに、思わず式で表現したくなるほど完成度が高い。どれもが、酒をおいしく飲むために考え抜かれています。
「安く飲みたいときは安く。ぜいたくしたいときはぜいたくに。ウチがどういうお店かは、来てくれたお客さんによって変化するんです」
そう話してくれたオーナーさんの心意気を改めて感じます。
大満足。ごちそうさまでした!
お店情報
燻製酒場 煙人(えんじん)
住所:沖縄県那覇市久米1-4-26ジグラートビル 1F
電話番号:098-867-4609
営業時間:月曜日~木曜日 18:00~翌3:00(LO 翌2:00)、金曜日・土曜日 18:00~翌5:00(LO 翌4:00)
定休日:日曜日
※本記事は2017年3月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。