おこわはもっと身近な主食になれるはず

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スーパーにもち米を買いに行ったらなんと売り場に出ていなくて、お店の奥から出して来てもらいました。店頭に並べたもち米は、すべて売れたのだそうです。

 

でも今ふと思いました。どうしてもちって冬にばかり食べるんでしょう。もちろん「年中もちを食べています」って人もいるでしょうが、もちは冬の食べ物というイメージが断然強いですね。

 

しかし、おこわとなると話は違います。


スーパーでもデパ地下でも、コンビニのおにぎりとしても、もち米を使ったおこわは年中売られ、季節を問わず需要があります。


冷めてもおいしい(むしろ冷めたほうがおいしい)、腹持ちもいい、炊飯器で簡単に作れる、具のバリエーションも楽しめる。おこわは優等生なのです。


そこで今回は、初めておこわを作る人でも失敗なしのレシピ「もち米とうるち米のハーフ&ハーフおこわ」をご紹介します。いや、レシピってほどのものでもないです、それくらい簡単です。

 

おこわを初めて作る人でも失敗しないレシピ

初めて食べたとき100%おこわだと思いました。もち米のねっちり感にうるち米が完全に飲まれて「うるち米ではありません。私ももち米です」状態になるのです。もち米100%のおこわと食べ比べて、初めて「あ、ちょっと軽い?」と気づく感じです。「おこわはちょっと重いですよね」という草食系の方には、とりわけこのハーフ&ハーフ、おすすめです。 

 

鶏肉やごぼう、にんじんなどが入った五目おこわと、焼き豚や竹の子が入る中華おこわとどちらのレシピにしようか迷ったのですが、何となく肉肉しい感じでいこうと思い中華おこわにしました。

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【材料】(2~3人前)

  • うるち米 1合
  • もち米 1合
  • 焼き豚 100g ※好みに合わせて増減可能
  • 竹の子水煮 50g ※好みに合わせて増減可能
  • 干ししいたけ 3~4枚分 ※好みに合わせて増減可能
  • 干し海老 大さじ1 → 不要でした……

 

◎調味料

  • しょうゆ 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • オイスターソース 大さじ1
  • ごま油 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1
  • すり下ろしたしょうが(チューブで可) 大さじ1

 

調味料も“大さじ1”が多いのでわかりやすいですね。


「干し海老 大さじ1」はなくてかまいません。いえ、ぶっちゃけ不要です。ほんとすみません、不要なものをレシピに書いてしまって。干し海老を使うレシピもあるしちょうど自宅にあったのでこうして使ったんですが、ほかの迫力ある具に埋もれてなんの仕事もしませんでした。撮影してしまったので、一応書きました。


また、2~3人分としたものの、できあがりは2合分のおこわ+最低150gの具と、それなりのボリュームになります。余った分は冷凍保存してください。

 

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まず干ししいたけを適量の水で戻します。写真は200ccくらい。この戻し汁はおこわを炊くときに使うので捨てないでください。

 

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もち米とうるち米を合わせたものを洗います。「もち米は水に漬けて〇時間置く」という説明をよく目にしますが、今回はまったくやりませんでした。そしてなんの問題もありませんでした。

 

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炊飯器に干ししいたけの戻し汁と調味料を加え、さらに炊飯器の「白米」2合の線に届くまで水を加えます。「もち米」の線に合わせないよう、気をつけてくださいね。水の量は「白米」の線です。写真はまだ水を加えていない状態。

 

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具を入れます。具はうるち米ともち米の上に乗せる形で。まぜてしまうと火の通りが均一になりません。

 

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そして「白米」メニューを選び炊飯スイッチを押して数十分後。炊き上がりはこんな感じです。ビジュアルは地味ですが味はおいしいので安心してください。 

 

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中華おこわの完成です! 

 

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こんな風におこげができるのもまたおいしいんですよ。

 

すぐ食べたいところですが、そして、個人の好みもあるでしょうが、できれば「冷めてから食べて!」と言いたいです。

 

おこわは冷めてからが本領発揮という気がします。自衛隊の戦闘糧食、いわゆるレーションはかつて缶詰の赤飯が隊員に好評でした。今はレトルトパックなので温められますが(温められる状況下にあればですが)、缶詰時代はそれが叶いません。冷えたままでもパサパサ感がないもち米の赤飯は食べやすかったんでしょうね。

 

おこわのおまけ

余ったおこわはおにぎりや1食分に小分けして冷凍すれば、「腹減った、でも買いに行くのも食べに出るのも面倒、ましてや作るなど論外」というとき、大変心強い存在となりますよ。

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俵形に握ったつもりがよくわからないカオスな形に。なんじゃこりゃ。具がたっぷりだから握りにくいんですよ(言い訳)。

 

日本人の食生活に確実に存在しているのに、なぜか影がうすいもち米。もちだけでなく、おこわでその魅力をぜひ再確認したいものです。

 

書いた人:椿あきら

椿あきら

猫の下僕をしているライターです。猫と暮らすようになってから、断然家飲み派になりました。著書に『オリンピックと自衛隊 1964-2020』(並木書房)。

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