突然ですが皆さん、
「酒飲みは甘いものを食べない」
という定説をご存じですよね?
週に8度は飲んでいる私も、まさにスイーツ嫌いで有名な酒飲みでした。
しかし、そんな私も最近、甘いものを欲するようになりました。
年をとって味覚が変化し始めたのでしょうか……。
特に酒を飲んだ後は、妙に甘いものが食べたくて仕方がないのです。
調べてみたところ、どうやら、肝臓はアルコールを分解する過程で血液中の糖分を消費するため、飲酒後はスイーツを食べたくなるというカラクリがあるようです。
私は思いました。
「だったら最初から酒のさかなをスイーツにしたらいいんじゃね?」
スイーツをさかなに酒を飲む……これは意外と新しいのではないでしょうか。
というわけで、さっそく4種類の酒と4種類のスイーツを用意。
そして、私と同様に酒が大好きな3人の男性陣に協力を仰ぎ、その感想を座談会形式で語ってもらうことに。
左から、コーヒー焼酎や梅酒を自作するほどの家飲み好きなサラリーマン・望月さん。
以前、うさぎカフェ取材にも参戦してくれた漫画家兼ライターの野木島さん。
酒以上にスイーツが大好きというWEBデザイナーのまさんじさん。
名付けて「スイーツ三銃士」!
彼らの中でもっともマッチする酒×スイーツの組み合わせは何だったのでしょうか?
ワイン×シュークリーム
まずは、スイーツの王道であるシュークリームをさかなにしてみました。
ふんわりしたシューの中にたっぷりと入ったカスタードクリーム。
1個食べるだけでも満足度の高い逸品ですよね。
これに合いそうな酒といえば……。
ここはやっぱり、白ワインでしょうか。
デザートワインなんてものもあるくらいだから、きっとワインとスイーツとの相性は悪くないはず。
シュークリームを前に、さっそく乾杯。
シュークリームは1人一個ノルマで食べてもらいます。
果たして、この2つの相性やいかに……。
……なんか、想像していた以上に普通だな。抵抗はないけど、面白味はない。
いや、おいしいんですよ。ただ、ほんと当たり前のように食べられてしまう……。赤ワインの方がもう少し意外性があったのかも。
なんと、普通に味わえてしまうレベルにマッチングしてしまったためか、リアクション薄っっ!
どうせならウイスキーで食べても良かったんじゃない? これじゃ、話し合う価値もないよ。この時点で企画倒れだね。
企画者に対する痛切なディスり!!!
この時、私も食べてみたのですが……いや、本当に普通でした。
ビックリ。
相性も何もない。
普通にシュークリーム食べてワイン飲んだという感想です。
コンビニの100円シュークリームだったからなのか?
ワインも格安スーパーで買った激安ボトルだったからなのか?
横着せずに、デパ地下で買ってくればよかったのだろうか……。
最終的には野木島さんが、白ワインにクリームを落としてしまったため、それをこそげ取るようにシューをワインに浸しつつ食べていました。
しかし、味の感想はこれといって特に変わらず。
これはこれで、そういうカクテルなんだと思ってしまえるくらい違和感がない。
結論:白ワイン×シュークリームは、超普通。
芋焼酎×芋ようかん
続いてのスイーツは、芋ようかん。
小豆でできたようかんよりも甘さは控えめですし、芋けんぴなんかもツマミになりますし。
比較的ハードルが低めのスイーツかもしれませんね。
芋ようかんに合わせる酒は、やはり同じ原料を使った芋焼酎。
ロックでいきます。
相性が悪いということはないはずなので、どこまで親和性があるかがカギとなるのでは?
焼酎と芋ようかんを並べたところで……
なんか、地味じゃない?
地味すぎる。スイーツとしての華がない。
昨日、蒸した芋を食べたんだけど、それとほぼ同じことですよね。
わざわざようかんにしないで、普通に芋でもよかったんじゃない?
……企画を根本から覆そうとするのはやめてください。
事前にごちゃごちゃ言われましたが、なんとか芋ようかんをつまみに芋焼酎を飲ませることができました。
うわー! 本当にこれ芋じゃん。芋で芋飲んでる感じ。でも、確かにイヤではない。イヤじゃないけど……物足りなさがある。
相性は悪くなさそうですが、意外にも「物足りない」というフレーズが!?
おせちの中にある栗きんとんって感じだな。好きじゃない。でも、嫌いでもないような。ただ、もうひとひねり欲しい感じ。
ストレートに芋同士をぶつけ合っても、プラスの相乗効果は生まれなかった模様。
難しいものですな。
これはもう1種類、つまみがあってちょうどいいのかもしれない。
むしろ、これで白ご飯もいっちゃいたい感じ。どこまでいっても芋の延長戦なので飽きがくる。
でも、お通し程度の大きさならイケるんじゃない? チーズとレーズンみたいなノリで、何かと併せてバーのつまみとして置いておくのはアリだと思うよ。
少しの芋ようかんでチビチビ焼酎を飲み続けるというスタイルならばOKという話も。
まるまる1本だとツマミとしては重すぎたようですね。
結論:芋焼酎×芋ようかんは、もうひと工夫加えるといいかも。
ビール×マカロン
乙女スイーツの代表格であるマカロン。
これが酒とマッチするのか、非常に不安なところではありました。
大穴枠として活躍してくれるのか!?
オシャレなスイーツには定番の酒が合うのではないでしょうか。
ここは、おじさんたちも大好きなビールをチョイスして勝負をかけたいと思います。
普段あまりなじみのないスイーツを前に少々戸惑い気味の「スイーツ三銃士」。
なじみまくっているビールを片手に、恐る恐るマカロンを手にとります。
ちなみに味は、バニラ・塩・フランボワーズの3種類。
シャクッとした歯応えのマカロンをかじると同時にビールをグビッと。
すると意外な回答が返ってきました。
これ、いけるよね。今までの中でダントツにおいしいんじゃない? 変にコーラとかで食べるより、ビールの方がマカロンの良さが際立つよ。俺はそんなにマカロン好きってわけじゃないけど、これなら食べられる。
えっ、ここでまさかの高評価!?
甘いマカロンでくどくなった口の中がサッパリする。これ、新発見だね。ビールでリセットできるよね。
マカロンってひと口目がいちばんおいしいじゃない? 食べ続けていくと甘ったるくて嫌になりがちだけど、ビールを飲むと最初のおいしさが延々と続いていく感じになる。
驚きました。ビールとマカロン、かなり相性が良いようです。
外側がシャクッ、中はネットリが特長のマカロンですが、これにビールのシュワシュワが加わると至福だとか。ビールの苦みにほどよく甘さがプラスされ、おいしさの相乗効果を生み出してくれるのです。
相性がいいというより、戦って実力がアップした、みたいな感じですね。
衝撃度の高さでいえばナンバーワンかもしれません!
結論:ビール×マカロンは、マカロン嫌いをも克服可能。
日本酒×みたらし団子
最後に試したのは、みたらし団子。
あんの甘さはかなりのものですが、しょう油ベースなので意外と面白いかも!?
そして、みたらし団子に合わせるなら、やはり和の酒である日本酒で決まり!
甘口のタイプのものをチョイスしました。
みたらし団子を剣に見立てて絆を誓い合う「スイーツ三銃士」。
ちなみに、この団子はコンビニで購入した100円のものです。
1本 30円ちょっとの剣ですね。
和スイーツと日本酒なら間違いないと踏んで意気揚々の面々。しかし……。
……あれ?
あれ??
あるぇーー!?
なにその表情。
もしかして、もしかすると……あんまりおいしくないってこと!?
なんかさ、酒の味がしなくなるんだよ。水みたい。
うん。日本酒の甘さをみたらしが全部持っていってるような……。
米と米だから、決して相性が悪いわけがないんだけど……こりゃ、みたらしが悪いのかな?
なんということでしょう。
日本酒がみたらし団子に負けてしまったようです。
念のため、焼酎でも試してもらったのですが…….。
さっきより味にメリハリは出たけど、みたらしの方がまだ強い。
みたらし団子、これはくせ者だよ。つまみとしてはどんな酒とも合わなそう。
まだ草団子とか、あんこ系の団子の方が酒には合うのかもしれない。
結論:日本酒×みたらし団子は、酒の味がしない!!
今回はビールとマカロンの組み合わせがナンバーワン
今回の組み合わせのなかでは、ビール×マカロンが至高という結果になりました(※個人の感想です!)。
しかし、この世にはまだまだ酒の肴として大活躍しそうなスイーツがたくさんあります。
ぜひ、自分の好みの組み合わせを見つけて、酒×スイーツでの晩酌をお楽しみください。
※この記事は2017年12月の情報です。