2時間半かけてわざわざ「生麩」を自作したらモチモチがすぎて愛らしかった【オトコ中村の面倒で楽しい休日メシ】

ども、料理ブロガー&ユーチューバーのオトコ中村です。

昔は麩のお店が多かったという麩屋町通りがあるくらい、「生麩」は私の住む京都の名物の1つ。田楽をはじめ、麩まんじゅう、生麩を入れたロールケーキなど、甘い系、しょっぱい系といろいろな食べ方で日常的に生麩を楽しんでいます。

今回の【面倒で楽しい休日メシ】は、その生麩をわざわざ手作りしてみます。

流れとしては、

1. 小麦粉に水を加え練る。(所要時間10分)
2. 生地を寝かす。(所要時間1時間)
3. グルテンを抽出する。(所要時間30分)
4. グルテンともち粉を混ぜる。(所要時間30分)
5. 蒸す。(所要時間20分)

と、しめて2時間半ほど。手間ひまかかりますが、最後はきちんとモチモチの生麩になります! ぜひ挑戦してみてください。

 

オトコ中村の「手作り生麩」

材料(作りやすい分量)

 

  • 強力粉 250g
  • 塩 小さじ1
  • 水 150ml+40ml
  • もち粉 70g

 

作り方

1. ボウルに強力粉、塩、水150mlを入れ、

 

よく混ぜます。

最初はベタベタした生地が手にまとわりつくので、ゴムベラなどで混ぜ始めるのがおすすめです。

 

2. 生地がまとまり、なめらかになるまで手でこね、

 

ラップを被せて冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。

 

3. 寝かせた生地に、生地が浸るくらいたっぷりの水(分量外)を加え、

 

生地をもみます。小麦粉のでんぷんが水に溶け出して、水が白く濁ってくるので、生地をもみ続けて、でんぷんをどんどん溶かします。

 

水が真っ白になったら捨てます。

 

4. もう一度、たっぷりの水(分量外)を加え、生地をもみます。また水が白くなってきたら捨て、また水を加え、これを繰り返します。

 

繰り返すうちに、最初は小麦粉のやわらかい生地をもんでるという感じだったのが、徐々にゴムをもんでるような弾力が出てきました。水も最初に比べるとあまり濁らなくなってきました。こうなればOKです。今回は3回水をかえましたが、生地の状態で回数は調整してください。

 

109gのグルテンを取り出すことができました。

 

5. さあ、もうひとがんばりです。取り出したグルテン、もち粉、材料をボウルに入れ、

 

手でこねます。

 

最初はグルテンと、もち粉が全然混ざらず心配になりますが、しばらくこねると、生地が少しずつまとまってきます。

 

6. ある程度生地がまとまってきたら、

 

台の上に取り出し、スケッパーや包丁で切り込みを入れて、

 

さらにこねます。

 

またスケッパーで切り込みを入れます。

 

また手でこねます。

もち米とグルテンを混ぜたところからかれこれ30分くらいで、なめらかな生地になってきます。

 

生地がこのくらいになればOKです。

もしお持ちなら、フードプロセッサーを使えばもち粉と合わせるこの工程は大幅にラクできますよ。

 

7. 耐熱容器に混ぜ合わせた生地を入れ、生地を蒸します。

今回は直径18cmのパウンドケーキ型に、クッキングシートを敷いて生地を入れました。

 

専用の蒸し器がなくてもOK。容器が入る鍋(今回は土鍋を使いました)とフタを用意して、底から2cm程度の深さに水(分量外)を入れ、脚付きの蒸し網などを置きます。熱して沸騰したら生地の入った容器を置いてフタをし、中火で20分を目安に蒸します。

生地の中央に竹串を刺して、生の状態の生地がくっついてこなければ蒸し上がりです。容器や生地の状態などで蒸し時間は変わるので、様子を見て調整してください。

 

8. 蒸し上がったら、冷水で一気に冷まします。

 

ついに生麩が完成しました!

 

250gの強力粉から、2時間半かけて233gの貴重な生麩ができました。時間も労力もしっかりかけたので、このモチモチの生麩に愛らしさすら感じてきました。

 

ちゃんと生麩になっています!

さっそく切り分けて、

 

まずは、シンプルに黒蜜ときなこをかけていただきます。

美味しい! ちゃんとモチモチした生麩になってます。餅のねばっとしたモチモチ感だけでなく、グルテンの弾力あるモッチリ感も合わさった、これぞまさに生麩の食感です。

 

次は、私の好きな甘じょっぱい味付けの「生麩の蒲焼」にしてみました。

 

1cmくらいの厚さに切った生麩を、大さじ1のサラダ油入れて熱したフライパンで焼きます。焦げないように火加減は弱火で。

 

3分くらい焼いたら裏返し、さらに2分くらい焼きます。

 

たれの材料(しょうゆ、みりん、砂糖をそれぞれ小さじ2ずつ、おろししょうが小さじ1)を加え、

 

砂糖が溶け、たれがフツフツとしてきたら、全体に絡めて完成です。

 

外側はカリッと、中はモチッと状態の生麩に甘じょっぱいたれが絡んで、これは箸が止まりません! 生麩はお肉のようなしっかりした食感もあるので、ご飯の上にのせれば「生麩の蒲焼丼」もいけますね。

生地がなかなかまとまらず途中で心配もしましたが、最後は市販の生麩に近いものができました。時間はかかりますが、やってみる価値ありの美味しさです。シンプルな味わいだけに、バター焼きにしたり、煮物や汁ものの具にしたりと生麩の楽しみ方はまさに無限大。お休みの日に挑戦してみてください。

 

作った人:オトコ中村

オトコ中村

もの作りが大好きな京都生まれ、京都在住の40代。2児の父。小学生の頃、即席ラーメンのスープに豆板醤で辛味をプラスして料理の楽しみを知る。飲食業勤務を経て、現在は作った料理をコツコツとブログやYoutubeで発表中。未知なる料理への楽しい挑戦は続く。趣味は料理と野草観察。

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