こんにちは! 元イタリアン料理人、現役専業主夫料理人パパイズムです。
身近な材料で、家で作れる美味しいパスタレシピを日々研究している私。早めの猛暑に戸惑いを隠せず、食欲が出ない日々が続いております……。ということで今回は、そんなときにぴったり、キリッと冷たい「冷製パスタ」のレシピをご紹介します。
味付けは和風で、塩昆布のグルタミン酸と、かつお節のイノシン酸で、うま味成分の相乗効果を狙います。
ちなみに、ソースには生のにんにくをオイル漬けにして使います。お休みやリモートワークの日などに作ると、匂いを気にせずガッツリ食べられますね。
パパイズムの「蒸し鶏と梅肉の冷製スパゲッティ」
【材料】(1人分)
- スパゲッティ(1.3~1.5mm) 100g
- 水 1.2L
- 塩 10g(茹で用)+適量
- にんにく 1/2片
- 鶏ささみ 40g
- 大葉(青じそ。細切りにする) 1枚
- 日本酒(白ワインでもOK) 適量
(A)
- オリーブオイル 大さじ1と1/2
- 水 大さじ4
- かつお節 2g
- 塩昆布 5g
- 梅肉(チューブ入りのものでOK) 20g
- しょうゆ ひと回し程度
作り方
1. にんにくはかたい根元を落として皮をむき、みじん切りにします。小さな器に入れてオリーブオイルを加え、冷蔵庫に入れて15分程度寝かせます。
にんにくはオイルに漬けることで強い辛みがマイルドになり、オイルに香りが移ります。このオイルで美味しいソースを作ります。
2. 蒸し鶏を作ります。鶏ささみの全体にフォークで穴をあけ、塩(ひとつまみ程度)を全体にすり込みます。
3. 2を耐熱容器に入れて、鶏ささみの1/3が浸る程度に日本酒を入れます。容器に表面がピンと張らないようにゆったりとラップをかけ、600wのレンジで2分程度加熱した後、
氷水(分量外)に浸して冷やし、水気をよくふき取り、食べやすくほぐしておきます。
温かい鶏ささみをソースに入れるとソース全体がぬるくなってしまうので、氷水で一気に冷やしておきます。
また、今回は鶏ささみ特有のにおいを消し、しっとりやわらかく仕上げるために酒蒸しにしました。火の通りが気になる方は、真ん中を割いて、中心がまだピンク色であれば、様子を見ながら追加で加熱してください。
4.スパゲッティを茹でます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩を入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のプラス2分茹でます。
温かいパスタの場合は、1分早く上げて芯を残したアルデンテに仕上げますが、冷製パスタの場合は逆。パスタは冷えると引き締まる性質があるので、少しやわらかめに茹でてから冷水で引き締めることで、ちょうどいいプリプリ食感に仕上がります。
また、1.6mm~1.7mmのスパゲッティを使うと、麺の主張や食感が強すぎてバランスが悪く、食べるのに疲れてしまいます。1.3~1.5mmの細いタイプ、個人的にはとくに1.5mmのプリプリ食感が美味しくておすすめです。
5.スパゲッティを茹でている間にソースを作ります。ボウルに(A)とにんにく入りのオイル、
ほぐした蒸し鶏を入れてよく混ぜ合わせます。ソースはこれで完成。ラップをかけて、パスタを盛り付ける器と一緒に冷蔵庫で冷やしておきます。
ここでソースの味を確かめて、足りなければ塩適量でしっかりとした塩気を感じるように味付けしてください。
6. スパゲッティが茹で上がる前に、ボウルに麺を締めるための氷水(分量外)を用意します。
7.スパゲッティが茹で上がったらザルにあげて、流水で表面の粗熱をしっかり取り、ザルのまま6に浸します。1分程度かき混ぜ続け、麺の中心までキンキンに冷やします。
スパゲッティは、そうめんのように揉み洗いする必要はありません。プリプリ食感を残したいので、できるだけ表面を傷つけないよう、混ぜるだけでOKです。
ソースの味がボケた仕上がりにならないよう、しっかり冷やします。
8.スパゲッティが冷えたら氷水から引きあげ、麺の水分を絞ります。手のひらをつかって麺をザルに強く押し付けるようにして、水滴が落ちなくなるまで絞ります。
水分の絞りが甘いと、あとからじわじわとにじみ出てきてしまい、ソースが薄まる原因に。スパゲッティにも絡みづらくなります。
また、時間をかけすぎると手の温みで麺がぬるくなるので、できるだけすばやく絞ります。
9.冷蔵庫からソースを取り出し、スパゲッティを入れて手早く和え、
同じく冷やした器に盛りつけます。仕上げに大葉をトッピングすれば完成です。
ソースのうま味が食欲そそる
塩昆布と梅肉という塩分がしっかり効いた食材、そして、塩昆布とかつお節のうま味で、文字通りいい「塩梅」のソースに仕上がりました! プリプリに引き締まった歯ごたえのある冷たいパスタを引き立てますよ。
大葉のさわやかな香り、オイルに漬けたにんにくのパンチも効いています。
鶏ささみは加熱するとかたく、筋っぽくなりやすいのですが、酒蒸しにすることでやわらかくなり、ほんのり甘みも感じる美味しさに。鶏ささみに代えてツナ缶で作ることもできますよ。
最後に、冷製パスタを美味しく作る5つのポイントをまとめておきます!
- 麺の太さは1.3~1.5mm使う
- ソースはにんにくを効かせてパンチのある味に!
- ソースはもちろん、器も冷やす
- スパゲッティは表記時間プラス2分茹で、氷水でしっかり冷やす
- 冷やしたスパゲッティは水分をよく絞る
このポイントを踏まえれば、トマト缶を使った「冷製トマトソースパスタ」も美味しくできますよ!
作った人:パパイズム
3児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。
- ブログ:パパイズムキッチン
- Instagram:料理夫 PAPAizm
- レシピブログ:パパイズムさんのmyレシピブック
企画協力:レシピブログ
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