【パリッコ】西東京随一のホッピーストリート・新秋津の大衆酒場「サラリーマン」は果たしてサラリーマン以外にとっても良店なのか?

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こんにちは、パリッコです。今回も調査という名の飲み歩き活動にいそしんでいきたいと思います。

 

サラリーマンのパラダイス?

今回は、東京の西側のお話なのでなじみのある方は少ないかもですが、西武池袋線の「秋駅」とJR武蔵野線の「新秋駅」、似たような名前の2つの駅が、東村山市というところにあります。


徒歩だと3~4分という微妙な距離感ではあるものの、乗り換えに使うにはここを歩いて移動するしかなく、朝晩の通勤時間帯には、ちょっとびっくりするくらい大勢の人々が、この2つの駅をつなぐ商店街を行き来しています。


そういう場所ですから「仕事帰りの一杯」需要も多く、一部ではこの通り、「西のホッピーストリート」なんて呼ばれるくらい、良い飲み屋さんが多いんですよね。

 

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「秋駅」改札を出るとすぐこの風景。

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巨大な串焼きに誰もが驚く有名店「野島」。


このように様々な誘惑と闘いながら「秋駅」から「新秋駅」までたどり着くと、駅前にひときわ存在感を発揮する一軒の居酒屋さんがあります。

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その名も……。

「サラリーマン」

そう、ここが今回潜入調査するお店。

 

店名のインパクトからずっと存在が気になっていたんですが、『メシ通』担当編集M氏の「どうやらすごく良いお店らしいですよ!」との情報により、いてもたってもいられずやって来てました。

居酒屋「サラリーマン」は、はたして店名の通りサラリーマンの味方、サラリーマンのパラダイスなのか!?


さっそくおじゃまします!

 

ワイガヤな1階、じっくり飲むなら2階

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こちらは1階。

 

おお! 壁一面のメニュー短冊に厨房をぐるりと囲むカウンター。
思い思いに日常の疲れをいやすサラリーマンのおじさまがた。
実に由緒正しき大衆酒場の光景ですね!


「うんうん、これはもう間違いなく名店だ」と確信しつつ、我々はじっくりと取材させてもらうために2階の座敷席へ。

入り口横の階段を上っていくと、2階は広々としたスペースにカウンターや座敷、個室などもある入り組んだ作りになっています。
1階と比べ、ちょっとのんびりとした雰囲気で、若いお客さんもこちらの方が多いようですね。

 

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まったり飲むならこっちかな。

 

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2階に上がると、店員さんは女性中心。

「写真を撮らせてください」とお願いしたら「私たちガラが悪いからダメなのよ~」なんておっしゃられていましたが、とっても美人なお2人で、明るい接客に最後までいやされました。
ビビッドなピンクに堂々とお店のロゴが入る制服もかっこいい!


おつまみは、思いつく限りの居酒屋さんで提供されている料理は、ほとんどレギュラーメニューとして揃ってるんじゃないか? ってくらい品数充実。


加えて、

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日替わりのホワイトボード

にもそそられるメニューがずらりと並んでいますね。
こりゃー迷いがいがあるな~!

が、その前にひとまず、

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▲生ビール中 (520円)

で乾杯!
最近、夏に向けて日に日に暑くなってきてますよね。ビールを一気に半分くらいグビグビ~っといくともう、体中にしみわったるな~って感じっす。

提供があまりにスピーディーなもんで、もたもたカメラを用意してたら泡が少し消えた写真になっちゃって、すみません……。

安ウマな酒の肴がわんさか!

ではおつまみ、注文するとしましょう。

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▲ポテトサラダ (320円)


具だくさんで量もたっぷり!

コーンが入ったポテトサラダって意外に珍しくないですか?
これが絶妙な甘みと食感をプラスしていて良いです。

 

次は、

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▲ぼんじり (2本 280円)


備長炭でカリッと焼きあげる大ぶりの焼鳥は名物メニューのひとつ。
豪快にかぶりつくと香ばしい脂が口の中にジュワっと広がり、それをビールで洗い流す快感といったら!

 

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▲赤貝 つぶ貝 二点盛 (500円)


魚介類も新鮮でお手頃です。
これだけの品数がありながら、何を頼んでもきっちりとこれだけ高いクオリティを保てるの、並大抵のことではないと思います。

 

お酒がグイグイ進んじゃって生ビールからチューハイ (350円)に移行。
せっかくなのでいろんなジャンルの料理をまんべんなく味わってみたくなり、揚げ物コーナーから、

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▲グラタンコロッケ (450円)


をチョイス。


これまたでかい!

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そして、これまた酒が進む!

サクッと軽やかな衣に包まれた、もったり濃厚なグラタンソース。
そのままいくも良し、たっぷりとソースをかけてまた良し。

 

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▲えんがわユッケ (370円)


カレイのえんがわですかね。
それをチャンジャ風の甘辛味で和えてあって、さっきから同じことの繰り返しになってますが、惜しみない量、かつはっきりくっきりした味付けで、酒が……酒が進んでしょうがない!

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▲肉豆腐 (420円)


メニューにあれば頼まないわけにはいかないほど肉豆腐好きなもので、ドキドキしながら到着を待っていたんですが、これがまた逸品だった。
肉はトロトロの牛スジ、加えて煮込まれてくたくたなネギと、シャキシャキ生ネギの共演という芸の細かさ。


さらに、豆腐ですよ豆腐!
お皿の角度を変えてみると……。

 

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ドーン!

 

と、良~く味のしみ込んだ絹ごし豆腐が、半丁分はあるかな?

「肉豆腐における豆腐のブロックはなるべく大きい方が好ましい」という基本方針を持つ僕にとって、これは理想的ともいえる肉豆腐です!
幸せ~。

 

合わせワザで、激安「うな丼」が!

さて、どの料理もボリューム満点なのですでにかなり満足してきました。
そろそろ、もう一品くらいとって締めにしても良いかもしれません。


ただし、まだ食べていないメニューは膨大にある。
もちろんまた来ればいいんですが、今日という一日単位で考えても、やっぱり後悔は残したくない。


実は、入店した時から気になり、ずっと「これ、どうします? 思い切っていきます? ちょっと贅沢すぎますかね?」「う~ん、どのくらいの量かも謎ですしね」なんて、担当編集M氏とふたり、延々と悩み続けてきたメニューがあるんです。
だけど、そんだけ気になった上、今日はこうして取材でおじゃまし、『メシ通』読者の方にお店の真実を伝えなければいけないという使命もあります。
頼まないわけにはいきませんよね。

 

よし、今日はこいつで締めよう。

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▲うなぎ蒲焼き (450円)

 

うなぎ!


メニューに見本写真があるわけじゃないし、このお手頃価格でしょ? 小指の先のような身がほんのひとかけだけやってきてもおかしくないし、もしそうだとしても、追加でもう一皿注文できるような身分ではない。


「とにかく来た分を分け合いましょう」なんて話していたんですが、この大迫力ですよ!

 

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ふっくら肉厚

こういった大衆店ですから、細かい産地がメニューに書かれているわけではありませんが、そういうことが気になる方は食べなければいいわけで、自分は今目の前に鎮座する、神々しいまでのうなぎと、全身全霊をもって対峙しようと思います。

この世でうなぎの蒲焼きだけが持つ、食欲をかきたてられる芳香。
美しい照りと焦げ目。

思わず我を忘れて食らいつきそうになったところで、はたと思いついたことがあります。全く同じ状態に陥っているM氏をなんとか静止しつつ、あわてて店員さんに追加注文したのは、

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▲ライス (200円)

となれば無論、

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オンザライス。

立派な「うな丼」の完成です!

合計してもお値段650円!
近頃は牛丼店でもうな丼を出していたりしますが、それより安いんじゃないすか?


さらにそれを

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▲ホッピーセット (420円)


でいっちゃう! これは大衆酒場ならではの喜びです。
しかも珍しい「赤ホッピー」(ホッピーの発売55周年を記念して作られた、麦芽使用率100%、海洋深層水使用のプレミアムなホッピー)ですよ。


あとはもう我を忘れて、うな丼をガツガツ、ホッピーをグビグビ!
記憶がなくなるくらいに幸せな時間を過ごすのみでした。


いや~、新秋の居酒屋「サラリーマン」、「サラリーマンの味方」とかじゃなくて、自分で「サラリーマン」と言い切ってしまうだけあり、一から十までサラリーマンの気持ちに寄り添った、本当にありがたいお店でした。

こんなお店が乗り換えルートにあるなんて、うらやましいとともに、毎日誘惑と戦うのが大変だろうな~、なんて余計な心配をしてしまうくらい。


うん、でもやっぱりうらやましい!

 

最後に調子に乗って、

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うな丼の空きスペースに肉豆腐を投入


したのはやりすぎだったと反省しています。
が、これまた最高にうまかった……。

 

お店情報

サラリーマン

住所:東京都東村山市秋町5-13-20
電話番号:042-395-0015
営業時間:16:00〜22:00

定休日:月曜日 

※金額はすべて消費税込です。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:パリッコ

パリッコ

DJ/トラックメイカー/漫画家/居酒屋ライター/他。FUNKY DANCE MUSIC LABEL「LBT」代表。酒好きが高じ、雑誌、Webなどの媒体で居酒屋に関する記事を多数執筆中。

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