タイム・イズ・マネー。
意識の高いビジネスパーソンは常に時間と競い合い、より効率的なモノを求めている。「24時間戦えますか?」の精神は、21世紀でも健在だ。中でも、食事をいかに手軽に、かつスピーディーに行えるかがポイントとなる。
そこでオススメしたいのが、他人にバレることなくビジネスシーンに食事を取り入れる「カモフラ飯」だ。
本企画では、自称・日本一インターネットで顔写真が使われているフリー素材モデルの大川竜弥氏が、意識の高いビジネスパーソンであれば誰しも取り入れたくなる「カモフラ飯」を紹介する。
桜の花びらで「カモフラ飯」
今回紹介する「カモフラ飯」は、桜の花びらを利用した糖分補給だ。
意識の高いビジネスパーソンは、司令塔である。会社という組織全体を把握し、いついかなるときも的確な指示をだすことが求められるため、糖分が不足すると集中力の低下をまねき、司令塔としての役割を果たせなくなってしまうのだ。
まずは、こちらの写真をご覧いただきたい。
一見、クライアントの接待でお花見の場所取りをするビジネスパーソンだが……
ブルーシートの上に舞い散る、桜の花びらに注目してほしい。
シリアルだ! 桜の花びらではなく、チョコレートでコーティングされたシリアルが舞い散っている!!
お花見の場所取りは、戦場である。草木も眠る丑三つ時から待機しておかないと、クライアントが喜ぶベストポジションは確保できない。また、朝食の買い出しで持ち場を離れると、せっかく確保したベストポジションが奪われてしまう可能性が極めて高い。
桜の花びらに見立てたシリアルを用意しておけば、朝食の買い出しをすることなく、空腹を満たすことができるのだ。
シリアルで桜の花びらを作る
からくりを説明しよう。
<材料>
- シリアル 適量
- ホワイトチョコレート 適量
- ストロベリーチョコレート 適量
- 鍋 1個
- ボウル 1個
- ヘラ 1個
- ポータブルガスストーブ 1個
もちろん、自宅で作る場合はポータブルガスストーブではなく、ガスコンロで構わない。
まずは、鍋に水を張り、お湯を沸かす。
沸騰したら火を止め、鍋にボウルを入れ、その中にホワイトチョコレートを投入する。
ゆっくりとヘラでかき混ぜれば、下地の出来上がり。
次に、ストロベリーチョコレートを投入し、先ほどと同様、ゆっくりとヘラでかき混ぜる。ストロベリーチョコレートの量が多いと、桜色ではなく、どちらかというとバラ色になってしまう。
バラ色も悪くはないが、今回の趣旨とは異なるため、ストロベリーチョコレートを少しずつ投入し、色味を調整するといいだろう。
写真のように、気持ち薄いくらいの桜色がちょうどいい。
シリアルを一枚ずつチョコレートでコーティングして……
くっつかないように、等間隔でバットに並べていく。
冷蔵庫に入れ、数時間待てば完成だ。バットからシリアルを外すときは、箸を使いゆっくりと押し出すように。少しでも力が強いと、シリアルが割れてしまう。女性の頬をなでるような、フェザータッチが好ましい。
糖分不足を感じたら、桜の花びら風シリアルをつまめばいい
準備ができたら、お花見の場所取りに移る。
桜の木の下にブルーシートを敷き……
アルコールスプレーで消毒をしてから、四隅に桜の花びら風シリアルを舞い散らせる。間違っても、ブルーシートの中心には設置しないように。
万が一クライアントが桜の花びら風シリアルを踏んだ場合、「チミィ、この桜は偽物かね? お花見に桜のサクラを用意するなんてけしからん。取引は即刻中止だ!」と怒りを買ってしまうからだ。
クライアントの到着を待つ間、糖分不足を感じたら、桜の花びら風シリアルをつまめばいい。
ヒョイ!
パクッ!!
牛乳と器を持参すれば、朝食をとり、空腹を満たすこともできる。繰り返すが、糖分不足は集中力の低下をまねくため、クライアントの接待がはじまる前に、しっかりと補給しておかねばならない。
待つこと数時間、ようやくクライアントが到着した。
斜め45度のお辞儀であいさつをしつつ、クライアントが桜の花びら風シリアルを踏まないように、ポジショニングを確認する。
クライアント「最高の場所だねぇ。ナイス場所取り、さすが大川クン!」
大川「専務、どうぞどうぞ」
この、「どうぞどうぞ」がポイントである。クライアントが桜の花びら風シリアルを踏まないように、手の角度で位置を誘導するのだ。
あとは、普通にお花見を楽しめばいい。クライアントが酔っ払ったら、「カモフラ飯」は成功同然。なぜなら、アルコールで判断力が鈍り、桜の花びらを踏んでも、それがシリアルだとバレることはないからだ。
大川「専務、今年度もよろしくお願いいたします。ヒョイ! パクッ!!」
クライアント「大川クン、今なにか食べた?」
大川「いえ、風で桜の木が揺れる音でしょう」
最後に、ひとつだけ伝えたいことがある。今回紹介した「カモフラ飯」は作るのに数時間要するだけではなく、万が一「カモフラ飯」がバレた場合、個人で全責任をとることは難しい。真の意識の高いビジネスパーソンは、無駄なリスクは負わないものだ。
あなたが真のビジネスパーソンであれば、糖分を補給するためにそれほどの時間と労力を投資するような選択肢は選ばないだろう。現代には、コンビニという便利なオアシスがあることもお伝えしておく。
※撮影に使用したシリアルやチョコレートは、スタッフがすべておいしくいただきました。