「いわし丸干しご飯」は、いわしの丸干しの凝縮した旨味でしみじみウマいのです【ツジメシの付箋レシピ】

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こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。

僕は和洋アジアを問わず、世界のご飯もの料理、炊き込みご飯が好きなのですが、今回は、その中でも自分的にかなり上位にくるものをご紹介します。

それは、焼いたいわしの丸干しを少しの塩としょうゆで炊き込むだけの、とてもシンプルな「いわし丸干しご飯」。これがしみじみ美味しいのです。

「丸干し」は、内臓もそのまま干した干物のこと。

 

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生とは違う、旨味の凝縮感、独特の熟成された風味が特徴です。いわしを干したものなので、ようは煮干しみたいなもの(正確にはいろいろ違いますが)。そのいわしの丸干しをご飯と炊き込むと、出汁と塩味が出てご飯が美味しくなります。

これが、小ぶりの痩せたいわしでは出汁は出ても身自体はパサついてしまいますが、脂ののった大羽(20cmクラスのいわしの呼び名です)のいわしであれば、身もふっくら美味しく食べられる、というわけです。

丸干し特有の癖を抑えるために、香ばしく焼いてから、ショウガのせん切りを多めに入れて炊き上げます。

鍋でも、炊飯器でも美味しく炊けますよ。

今回のレシピメモはこちら。

 

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ツジメシの「いわし丸干しご飯」

【材料】(1人分)

  • いわし丸干し(大羽、20cmくらいのもの) 1尾
  • 米 1合(好みで麦を加えても)
  • 塩 2、3つまみ
  • しょうゆ 小さじ1/2
  • しょうが(せん切り) 大さじ1強

 

作り方

1. 米は洗って15分浸水し、ざるに上げて15分置いておく。

1人分で米1合では少し多い、という場合は、米120gに対し水分(しょうゆ+水)160ml、または米110gに対し水分145mlでもOKです。少なめに炊く場合は、しょうゆの量も小さじ1/2より若干少なめにしてみてください。

 

2. いわし丸干しを魚焼きグリル(中火)で、表面に焼き色がつく程度に焼く。

ご飯と一緒に炊くので、焼き色がつけば中まで火が通っている必要はありません。トースターで焼き色をつけてもOK。

 

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3. 鍋(今回は1人用の土鍋を使用)に米、塩、水(分量外、200ml)、しょうゆを入れて軽く混ぜ、しょうがを散らし、

 

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焼いたいわし丸干しをのせる。

 

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いわしがはみ出してぴったりフタが閉まらない場合は、写真のようにフタの内側をアルミホイルでくしゃくしゃに包み、フタと鍋がすき間なく密着するようにします。

炊飯器の場合は、洗った米を内釜に入れて塩、しょうゆを入れ、1合の目盛りまで水(分量外)を入れたら、せん切りしょうがを散らし、いわし丸干しをのせて炊飯ボタンを押します。内釜に入らなければ、いわしは半分に切ってください。

 

4. 弱~中火にかけ、沸騰してきたら(沸騰まで10分程度かけるとよいです)、一度火を強めしっかり沸騰させる。次に弱火にして12分火にかけ、最後に火を止めて10分蒸らす。

おこげを作りたい場合は、火を止める前に最後10秒ほど強火にします。

 

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5. 写真のようにご飯が炊けたら、一度いわしを別皿などに取り出し、頭と骨を取り除いて身をほぐす。

内臓は苦いので好みに応じて取りかたは加減してください。苦いのが好きならそのまま、もしくは黒いところだけ軽く取り、苦手ならしっかり取り除きます。もし真子や白子が入っていたら、美味しいのでぜひそのままで。

 

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6. ほぐしたいわしの身を鍋に戻し、ご飯とざっくり混ぜ合わせる。

 

まずは薬味をのせずに、そのままの素朴な味わいを

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大葉(青じそ)やミョウガ、青ねぎなどの薬味を添えてももちろん美味しいのですが、まずはそのままの素朴な味わいを噛みしめてみてください。

そして今回は、この時期よく作る「じゃがいもとクレソンのみそ汁」と合わせました。

水(250ml)に昆布(少々)と煮干し(1、2匹)、皮をむいて5mmにスライスしたじゃがいも(中1/2個)を入れ、フタをして中火にかけます。

沸騰したらアクを取り、弱火でじゃがいもに火が通るまで煮て、みそ(大さじ1)を溶き入れ、ざく切りのクレソン(適量)を散らします。

 

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炊いた後で小骨を取るのがちょっとめんどうな「いわし丸干しご飯」ですが、その価値はあります。丸々した大きないわしの丸干しを見かけたら、ぜひお試しください。

 

作った人:ツジメシ

ツジメシ

本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。

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