駒響　こまひびき

上立ち香は心地よくバニラ、バナナのように香ります。含むと、黒龍らしい優しい甘味がトロリと円みを帯びたように広がる。吟醸らしくサラサラと行くかと思いきや、意外にも粘度すら感じるかのようなトロミ。膜のようなものがパウダータッチで奥の方で支えています。後半はまとまり良くさばけていきます。

日本酒の最高峰と言われる山形県の銘酒「十四代」。酒好適米を磨き、お米だけで仕込んだ純米吟醸酒です。しかも、搾りたてもまま割水(わすい)することなく、火入れ(加熱殺菌)することなく瓶詰めされた原酒・生酒です。フルーツを連想させる吟醸香と、生酒特有の柔らかさ、原酒特有の重厚な味わいが楽しめる限定酒です

田んぼの米のみを使う酒ということで、純米酒造りにこだわる。幻の米といわれた地元青森の古城錦を復活させ、やはり県産の酒造好適米・華想いを使用するなど、青森の地酒の立ち位置を貫いている。

味わいの第一印象は口中に優しく広がるサッパリとした米の旨味を感じます。グイグイ迫ってくるような旨味ではなく、あくまでも上品に広がる旨味です。 また純米ならではの質の高い甘味、全体をキリッと引き締める辛味など、サッパリとした中に色んな味の要素があり、それがバランス良く絡まっています。

幻の名酒。「飛露喜」は引く手あまたで、蔵にも在庫はない。 「一歩でも自分の酒造りの質を向上させたい」と、毎年夏には少しずつ蔵を改修。