新宿のド真ん中でトークライブハウスを“発明”した男がいまたくらんでいること【ロフトプラスワン平野悠氏インタビュー】

著名人やソノ道の達人らによるトークを楽しみながら飲み食いできる「トークライブハウス」。その元祖こそ、東京・新宿歌舞伎町「ロフトプラスワン」だ。1995年創業のこの過激な言論スポットで、ロフトプロジェクト席亭、平野悠氏に話を聞いた。あと、名物・梅チャーハンがうまかった。

エリア歌舞伎町 (東京)

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東京新宿歌舞伎町にお店を構える「ロフトプラスワン」。1995年からその歴史が続く、言わずと知れたトークライブハウスの先がけ的な存在だ。

毎回テーマを変え、著名人やソノ道の達人らによるトークを楽しみながら飲み食いできる「トークライブハウス」という業態はいまやすっかり定着しているが、このお店こそ元祖中の元祖。今回はそんな「ロフトプラスワン」を生み出した人物にお話しをうかがった。ロフトプロジェクト席亭、平野悠氏である。ついでにいうとこの方、日本のロック史上においてもレジェンドでもあるのだ(詳しくは下のプロフィール参照)。

本音トークが飛び交う過激な言論スポット「ロフトプラスワン」は、なぜツブれず、いやツブされずに生き残ったのか? 平野氏がいま密かにたくらんでいることとは?  自身も「ロフトプラスワン」にも何度となく出演しているメシ通レポーターのニポポが切り込む。

 

話す人:平野悠(ひらのゆう)

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1944年東京生まれ、ロフトプロジェクト代表。1971年にジャズ喫茶「烏山ロフト」を開店後、ロック・フォーク系のライブハウスとして西荻窪、荻窪、下北沢、新宿にライブハウス「ロフト」をオープン。シュガーベイブやルースターズ、ARB、アナーキー、BOØWYなど、日本のロックレジェンドを次々と輩出した。1995年には国内初のトーク専門ライブハウス「ロフトプラスワン」を東京新宿にオープン。以降、ロフトグループの「顔」として現在に至る。近著に『TALK is LOFT 新宿ロフトプラスワン事件簿』(ロフトブックス)がある。

 

誕生前夜

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── そもそも「ロフトプラスワン」立ち上げの原点ってなんだったんですか?

 

平野:フラッと入って自分と違う人生を歩む人の話が聞ける。そんなお店が作りたかったの。だから最初はチャージも頑張って200円とか300円しか取らなかったんですよ。当初は「イリオモテヤマネコをどうする」とか「江戸祭りとは何か」とかそういうコアなことを僕はやりたかったわけ。でもそれじゃあお客さんも来なくてやっていけないということで、有名人とかギャラのかかる人を徐々に呼ぶようになったんです。ホントは1,000円でビールを飲んでお釣りが返ってくる世界をやりたかったからね。

 

── センベロ的な発想ですね。

 

平野:そうです。でもそのうちギャラとか交通費どうすんだって話になってくると、だんだんチャージを取るようになって。それってロックのライブハウスと同じなんですよ。チャージって言うのはそもそも演者の物である。お店としては触るもんじゃないってのがあったんですが、ロックのミュージシャンだって呼ぶのにはそれなりの設備がいる。そうすると小屋側はチャージで帳尻合わせるしかなくなっちゃうわけですよ。それがライブハウスの現実。トークライブもそういう形にせざるをえなくなった。

 

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▲「ロフトプラスワン」が地下に入っている商業ビル。見てのとおり、歌舞伎町のド真ん中にある

 

── 平野さんは、音楽面ではちょうどジャズで育った世代ですよね。これは「ロフトプラスワン」前夜の話になりますが、ロック系のライブハウスに活路を見出した経緯を教えてください。

 

平野:ジャズ喫茶に通っていたのは25~26歳の頃かなぁ。就職先もない。就職しようと面接に行ったら公安が来ちゃうわけ。仕方ないからジャズ喫茶を作って、その後だよね、ロックに流れていったのは。ジャズ喫茶つってもさ、持ってるレコードは数百枚しかないのに開いたんだよ。そしたらお客さんがかわいそうに思ってみんな持ってきてくれるの。で、お客さんの棚ができちゃって、来たら勝手に自分のレコードをかけていくって流れができちゃた。そこでピンク・フロイドとかレッド・ツェッペリンあたりのロックを教わっていってね。

ロックは当時、日比谷野音で日本ロックフェスなんかをやるのが精一杯で、なかなか大音量で聴きたい曲が聴けなかったんだよね。じゃあ俺が作っちゃおってなって一番初めに作ったのが西荻のハコ(ライブハウスの通称)。73年かな。その時日本にロックとフォークやれるライブハウスなんてなかったんだから。だからウチはもういちばんの老舗なんだよね。

 

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▲お店の入り口部分

 

── その後 95年にトークライブハウスとしてこの「ロフトプラスワン」をオープンして以来、この20年でどっと増えましたよね、トークイベントをメインにしたスペースが。

 

平野:だって、今や登壇してトークするのって映画館でも本屋さんでもみんなやってますよ。下手したら何百、何千ってある。僕が音楽のライブハウスやり始めた頃はロックのハコなんて1軒もなかった。だけど今は全国に2000軒以上ありますよ。トークも毎日やってるかどうかは別として、数としてはホントに増えている。ザマァミロって思いますよ(笑)。これは俺が、俺達が作ったジャンルだよ、っていう。

 

── 「ロフトプラスワン」が出来た当時は出演者側も戸惑ったでしょうね。え、話すだけでいいの? 歌ったり踊ったりする必要ないの? みたいな。

 

平野:最初は「酒飲みながらやるの? ふざけんな」とか「ギャラくれんの?」とか言われて全部断られたんだから。だから最初の出演者は全部友達か、そのまた友達の人脈。結局みんながワーッと言って集まってくれる人を呼ぶしかなくて、それがだんだん広がって今の形になっていくんです。

 

── 世の中にまだない業態ですもんね、まさに。

 

平野:うん。でもさ、トークライブハウスなんてお金もさほどかからず誰でもできちゃうんだよ。自分が65歳だって出来る。ネットも使えばもっとうまくいくかもしれないじゃない。音楽のライブハウスと違ってホントにハードルが低いんです。プロジェクターとかマイクがあれば部屋でもやれちゃうし。

 

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▲店内は約300人が収容可能

 

お騒がせな出演者たち

── 僕が「ロフトプラスワン」に出してもらうようになるきっかけは、今から10年ちょっと前ですかね。新宿ゴールデン街にあった今は亡き東郷健さんのバーに行った時、音楽をしてるって話をしたら「イベントに出なさいよ」って流れになって。出てみたら当時の店長さんに「面白いからイベント主催しなよ」って言ってもらえて。

 

平野:東郷さんのイベントあんまり覚えてないな~。

 

── 僕が出してもらったイベントはたぶん最後のイベントだったような気がします。

 

平野:あ、それで思い出した。鈴木邦男にぶん殴られた回だ! それで、殴られた東郷健が「あら、いい男じゃない」って(一同爆笑)。

 

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── さすがです(笑)。東郷さんも柔道をやられてたから意外と強いんですけどね。で、自分のイベントをやらせてもらうようになって、スタッフさんとも仲良くさせてもらうようになっていきなり見せられたのが、当時亡くなったばっかりだった奥崎謙三先生が……。(以下自粛)

 

平野:そんな奥崎さんとか、アンタの好きな上祐史浩さんや佐川一政とのお話もこの本に入ってますよ(写真下の自著『TALK IS LOFT 新宿ロフトプラスワン事件簿』を指差しながら)。

 

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常に社会と時代にリンクする

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── 今やトークライブハウスが各地に点在して、ロフトグループも結構な数の店舗を抱えているわけですが、ここまで22年間、トップランナーとして走り続けてこれた秘訣(ひけつ)ってなんでしょう。

 

平野:やっぱり常に社会にリンクしてきたからでしょうね。だから今のスケジュールなんか見ると、世の中的にはホットなイベントなのかもしれないけど、僕自身は全然興味もなくって。だって予定調和でさ、出てる人も誰も知らないよ。ニポポも知らない(笑)。僕が当初やっていた10年間なんて予定調和なんてほとんどなかったんだから。だって事前打ち合わせなんてただの1回もしてないんだから(笑)。

 

── のっけから緊張感ありましたもんね。今日はどこまで過激になっちゃうんだろうっていう。

 

平野:最初の頃は俺もいきなりイントロ(前説)やるわけですよ、乗り込んで。なんでこうなってんの? とかあおったり。

 

── 今でもそのイメージは強くありますね。

 

平野:それが今は演者の好きなことをやらせて、ある程度お客さんが入って、ある程度盛り上がって、はい良かったね、サヨナラって。違うだろって。

 

東副店長:ただ、ロフトグループはスポンサーがいないからある程度自由に出来て、エッジーなテーマに切り込めるという部分もあるんですよね。

 

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▲東副店長。この世界に足を踏み入れて、はや5年経つのだとか

 

平野:ウチはやっちゃいけないことなんてないんだから。

 

── 新宿という街だったからこそっていう部分はあります?

 

平野:それはあると思う。やっぱりね、新宿は深いですよ。渋谷とか薄っぺらな街とは違う。

 

── 渋谷にもロフトの支店「LOFT9」があるじゃないですか!

 

平野:(ほぼ無視しながら)新宿はいろんなものが混在してるから。それがね、今や駆逐(くちく)されてどこにでもあるような街になってしまって。これが良いのか悪いのか。20年位前の新宿は異様だったしスリルあったよね、街の中歩くだけで。それが今や家族連れがきちゃうんだから。昔、新宿ロフトを作った時もお客さんに「あんなとこ行きたくない」とか言われたよ。まぁ明るくなったからプラスワンにお客さんが増えたってところはあるんだけど。

 

── 平野会長ホントに今のイベント見てます? その中でオモシロイと思ったイベントがあれば……

 

平野:(食い気味で)見てないです。変な話、僕はもう70歳だから、もういいんですよ。「俺が俺が」で出ていっても意味がない。老人越えて仙人の世界だから。

 

意地でも穴を空けない

── トークライブハウスを増やす予定は?

 

平野:ないね。だって増やしたって面白くねぇもん。最近、渋谷にあるライブハウス買ったんですよ。元の名前はラスト・ワルツだったかな? グランドピアノがあるから、ジャズが出来るなって。僕は基本的にジャズが好きで、そこでジャズとロックをかけ合わせたら何が生まれるんだろうって楽しみはある。

 

── ご自身としては音楽に原点回帰していきたい、と。

 

平野:ライブハウスと、ロック喫茶が今後の2大テーマだね。あともうひとつはネット戦略。これをキチッとやろうって。もう新聞でも雑誌でもないんだから。ウチは今も『ルーフトップ』ってフリーペーパーを出してんだけどさ。これだけで毎月200万円以上の赤字ですよ(笑)。それが3つのテーマでやってます。僕はやる気ないけど。

 

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▲ロフトグループ発行のフリーペーパー『ルーフトップ』。ライブハウスを含む各店舗のスケジュールや出演アーティストのインタビューが掲載されている

 

── 先程から聞いていると、興味ない、やる気ない、仙人だから引退だとかおっしゃっていますが、めちゃくちゃやる気ほとばしってるじゃないですか。

 

平野:だってさ、150人のアルバイトと50人の社員抱えてるわけでしょ? なんだよこりゃって。もう好きにしていいよっていう。

 

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▲居酒屋さんとしても楽しめる「ロフトプラスワン」。酒&おつまみのメニューも豊富だ

 

── ロフトは今、トークライブハウスだけでも、新宿に2店、あと阿佐ヶ谷、渋谷大阪などに店舗を構えていますが、各店舗の特色とかキャラクターとかってどうやって決めているんですか?

 

平野:それは店長だね。たとえ社長の意向があったとしても、イベントやらブッキングって生物だから現場レベルでなんとかしていくしかない。そうなるとやっぱり店長の判断とかカラーが出ちゃうからね。

 

── 店長の東さん、現場レベルではどうですか? ブッキングの大変さとか。

 

東副店長:ロフトグループには何となく暗黙のルールみたいなものがあって、それが「絶対に空きを作らないこと」なんですよ。正月の三が日以外は何があっても埋める。ドタキャンになりそうでもなんとかしてイベントを組みます。そこが、他のお店とは違う大変な点かもしれませんね。それこそ本番1週間前とかにイベントが飛んじゃったりして、ニポポさんにお願いすることも多々あったり。

 

── 穴が空いたらいつでも言ってください(笑)。

 

東副店長:それこそ『ルーフトップ』というフリーペーパーのスケジュール欄に載せるため、1カ月半前までに埋めなきゃいけないというのは大変なんですよ。

 

平野:そうそう。だからネットは楽だよ。3日か4日あれば告知はなんとかなっちゃう。今トークライブハウスがこれだけ飛躍出来ているのもネットのおかげですよ。好きな人にちゃんと伝わればね。そのためにもポータルサイトは持っておいた方がいいかもしれないね。

 

── 今日お話いろいろ聞かせていただいてますが、実はこのサイト、グルメサイトなんですよ。

 

平野:こんな話してどうすんだよ!(一同爆笑)

 

── 何かオススメメニューとかありますよね。一品出していただけます?

 

平野:「梅チャーハン」は昔っから定番で人気あるよな、東。あれ、まだ1辛2辛3辛ってあるの?

 

東副店長:ええっ、そんなのあったんですか? 聞いた事ないですよ。相当昔の話ですよね?

 

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▲定番メニューの「梅チャーハン」800円

 

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▲カレー類も十分なラインアップ

 

平野家の秘密

── ところで僕の個人的な興味ですみませんが、もしかして平野威馬雄さんって平野さんの……。

 

平野:そう、俺が一番尊敬する叔父貴ですよ。

 

── やっぱり。じゃあ平野レミさんもご親族?

 

平野:いとこですよ。

 

── なるほど。平野威馬雄さんといえば『衝撃のUFO』って伝説的なレコード作っていらっしゃいますよね?

 

平野:あのレコード? あれ俺が作ったんだもん。

 

── えぇぇえ!! マジですか? いや~そこつながるとは。

 

平野:あれは今から40年以上前か。その頃、俺レーベルやっててさ。当時はピンク・レディーのUFOやらユリ・ゲラーがはやっていたから、レコード会社からUFOのレコード作ろうって話を振られたんだけど、それまで何作っても売れなかったから困って叔父貴に「UFOのレコード作りたいんだけど、どうしたらいいんだい」って相談しに行ったら、「おまえな、UFOの一番の特徴を言ってみろ。……音がねえんだよ。」って言われちゃって。でまぁ何とか作り上げたんだけど、あんまり売れなかったねぇ。

 

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── ホントですか!? 今聞いても名盤ですよあれは。

 

平野:だよな、ありゃ確かに名盤だ。

 

── UFOを呼ぶ儀式とかが入っていたりして。あの子役たちがいい演技するんですよね~。

 

平野:あれは演技じゃないから。当時はUFOを大真面目に呼ぼうっていうUFOサークルが全国あちこちにあったの。あれはどっかの児童館で活動してるUFOサークルで、そこで収録したんだよ。全員黒い服着てさ、一生懸命UFO呼んでたね。来やしねぇけど。

 

東副店長:これ、ロフトグループ内では知られている話なんですが、関係者外から突っ込まれたのは初ですね(笑)。

 

平野:ただ、平野威馬雄はそもそもUFO研究科じゃなくて、フランス文学者でものすごく著名な人物だから。

 

── そうですよね。僕も気になって経歴を調べたりしたら、ナポレオン家の子孫なんですよね。こりゃスゲーわと思って。

 

平野:そうそう。俺んとこの先祖はジョゼフィーヌの親族だよ。ナポレオンの最初のカミさんの。俺の爺さん、フランス系アメリカ人だもん。

 

東副店長:ロシア系の人かと思ってました。

 

平野:ロシアじゃなくてアメリカ。しかし何の話してんだよ。

 

歌舞伎町にロックカフェをオープン

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── 最後に、2018年春、新宿・歌舞伎町に新しくオープンするお店「ROCK CAFE LOFT」について聞いてもいいでしょうか。

 

平野:簡単にいうとロック喫茶。でも、しゃべれるロックカフェというのかな。音楽評論家とかいろんな人間を招いて、当時のテーマに沿ったアーティストのCDとかレコードをかけながら討論するという。そういうお店なんですよ。音楽を聴いたり聴かせるんじゃない、しゃべるんだというハコね。

 

 

──なるほど。ロックを聴くではなく語るってコンセプトも新しいと思うし、そういうことを求めてる客層って眠っちゃってると思うんですよ。

 

平野:お客さんからリクエストも取りたいし、来たからには何か一言言わせたい。上から目線で音楽流して、はい良かったでしょ、じゃ帰ってね、というのはやりたくない。

 

── 「ROCK CAFE LOFT」は、いわゆるトークライブハウスとも違う業態で、おもしろそうですね。

 

平野:ロックってさ、今までは「聴く/聴かせる」でしょ。そろそろしゃべる時代に入ったんじゃないかっていうね。新譜は今でも買うでしょ。でも部屋でヘッドホンで聴いてるだけじゃつまらないじゃない。音にまつわるウンチクだとか、思い入れを語り合える場にしたい。ただ、今度の店長(隣にいる東副店長)は「ババロア作る」とか言ってるけど、焼きうどんとアタリメとおでんがありゃいいんだよって。

 

── 炙ったイカでいいんですって。

 

平野:おでん食いながらロックが聞けるなんていいじゃない。今もう72歳ですけど、今回のお店が最後の試みですよ。営業も昼からやりたいね。学生だって気軽に来れるような感じで。

 

── 最近、酒飲めない人も増えてるじゃないですか、だから昼営業っていうのはアリかもしれませんね。

 

平野:ロックを聴いてノコノコ帰るだけってのが嫌で新宿ロフトにはいち早くバーを作ったんだけど、あれも結構ワイワイ利用してもらえてるよ。まぁ、ああいうのが少ないからね。

 

── じゃあ新しいロックカフェではミュージシャン本人の演奏は……。

 

平野:やらない! またギャラどうなってんだとか言われたら面倒くさいし(笑)。

 

── そっちは平野会長がブッキングに携わっていく感じですか?

 

平野:ないないないない、俺はもう引退だよ。仙人だよ? もう嫌だよ。実務やってどうすんだよ。

 

東副店長:この録音したデータあとでください(笑)。

 

── なんだかんだで絡みまくりかもしれませんね。平野さん、東さん、今日は本当にありがとうございました。

 

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お店情報

ロフトプラスワン

住所:東京新宿区歌舞伎町1-14-7 林ビルB2
電話番号:03-3205-6864
営業時間:イベントごとに異なります。詳細はオフィシャルウェブサイトを参照ください。
定休日:無休(年始をのぞく)

www.hotpepper.jp

 

書いた人:ニポポ

ニポポ

トンガリキッズのメンバーとして「B-dash!」のスマッシュヒットで40万枚以上のセールスとプラチナディスクを受賞。徳間ジャパンコミュニケーションズより発売のソロ楽曲 CD も1万枚以上のセールスを記録。一方で、潜入ルポや珍品コレクションを披露するイベントも主催。週刊誌やWeb媒体での執筆活動も続け、これまで掲載された記事点数は1万記事を超える。

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